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会が始まるまで後二日、なのに準備がいっこうに前に進みません。
お客様の出入りが多いこともありますが、ここまで来たら開き直りです。
なんとかなるでしょう・・・。
先程まで会計士が決算報告に来ておりました。
11月から新しく店の担当をしていただくことになった年下の男性ですが、彼と経営についていろいろしている間に経営者の考え方の話しになりましてね~
今日はそのことを話題にしたいと思います。
私は大阪商人に憧れて18歳の時にこの仕事に付きました。
その動機はまことに簡単で「自分で商売をしてお金持ちになりたい・・!」
だだそれだけのことで、着物が好きだった訳ではありません。
たまたま求人に大阪に近い京都の染物屋さんがあったから選んだだけのことです。
その後いろんなことがあり、昭和51年に石川県の地で呉服店の社員として小売の道に進むこととなりました。
見知らぬ土地に身を置くことになった私は、その時心に誓いました。
この道で何があっても自分で創業すると・・・
その願いが叶い今に至っていますが、いつの時からでしょう商売はお金儲けをすることが目的ではないことに気づき始めました。
同時に私の仕事の役割というものに対しても考えるようにもなりました。
そこにはお客様と私の関係が大きく存在していて、お客様から届く「ありがとう」が喜びに変わっていく
私がいました。
その経験は商売そのものの考え方を正すものだったのです。
経営は数字で判断されがちです。
そこには裏付けがあって結果として現れてくるもので、その裏付けに意味を持つものだと思います。
昨今の厳しい経済状況の中で結果を急ぎがちですが、数字に縛られ過ぎると大切なことを見落としがちになるのもこの時代です。
大切なことはマーケットと店の関係であり、更にはお客様と店の関わりの中でクオリティを高めていくことが数字に表れると解釈しています。
その意味では、私の店はその領域に届くものではありません。
これからも努力が必要とされますが、ただ一つハッキリ言えることはお客様からの「ありがとう」の言葉に真実があることだけは確かです。
宝物を探すようなものかもしれませんが、そこに商売の道を見つけ出せたらと思います。
大風呂敷を広げたみたいでチョッとかっこ悪い気もしますが、心を豊かにしてこの仕事に関わっていけたらと考えています。
それではこれで今日を閉じることにします。
お休みなさい。