二日間の出張を終えて只今戻ってまいりました。
京都は多くの業界関係者が来ていたように思いますが、その目的は浴衣関連商品の手配に来ていた感じが致します。
私もその一人ですが、古典柄を提案する「竺仙」と、トレンド的な商品を開発する「撫松庵」を格に浴衣をセレクトしてまいりました。
それだけのために京都に入った訳ではありませんが、特に面白いと思えた撫松庵から出されている単衣から夏着物の「デニム着物」が目に留まったもので、それを紹介してみたいと思います。
それはデニムのように染められたセオ・アルファという新合繊(ポリエステル100%)の着物を浴衣として提案していたことです。
これには驚きました。
私の記憶が確かなら、撫松庵がデニムの着物を世に送り出したのは6年近く前だったと思いますが、始めて見た時は「何だこれは?」と違和感がありましてね~
藍色のジーンズの生地で着物が作られていて、生地の肉厚と硬さが着物に適するものではないと思っていたのですが、それが発表後に、にわかに都心で注目されるようになりましてね~
都心にお住いのお客様からも、デニムの着物が話題を集めていることを聞かされていましたが、地方には向かないものだと思っていて、採り上げることはありませんでした。
ところが今年、デニムのように染めた夏物を発表していましてね~
手に触れると浴衣と同じ素材の「セオ」で作っていたからビックリさせられました。
見てください。縫い目の仕上がり具合は、綿のデニムと見分けがつかないくらい上手の染められています。
触れるとシャリ感があり、デニムの風合いとは大違い。
「何だこりゃ・・・?」
その意外性に驚くものがあり、これだったら単衣の着物としても着れますし、夏の浴衣としても着れる涼感と柔らかさを備えたものでした。
風呂敷の世界でもデニム素材のものが世に出始め、娘がその風呂敷を絶賛しているように、話題を集まられるのではないだろうか?
洗濯もネットに入れて洗えるものだし、この店に新しい風を送り込みたい想いもありまして、試しに採り上げてみることにしました。
私の想像ですが、浴衣市場に一石を投じる商品になるのではないでしぃうか・・・
蓋を開けてみないと分かりませんが、先を見込んで商品に投資する二日間で、仕入れ先を見て歩く度に熱くなるものがあり元気をいただけました。
そして二日間の最後に訪れたのは、4月21日(金)から始める刺しゅう展でお力をお借りする日本工芸会正会員の刺しゅう作家「森康次」のアトリエ。
会で紹介させていただく着物や帯の作品の打ち合わせと、刺しゅう体験に使わせていただく半衿の図案を決めるためにお伺いしたのですが、何分にも初めて取り組む会だけに、阿吽の呼吸ができるまでのコミュニケーションを積み上げておかねばなりません。
一時間余りお邪魔させていただきましたが、とにかく明るく元気な方でパワーをいただけるものがあり、私みたいな若僧にお時間を割いていただいて心から感謝しております。
ありがとうございました。
二日間の滞在に疲れるものがありあしたが、実のある二日間だったと思っております。
それではこれにて・・・
お休みなさい。