昨日、無事に店のクリスマスパーティーを終えることができました。
開催前は気苦労が絶えませんでしたが、今のところ大きな問題が起きることもなくホットしているところです。
昨年に比べれると参加者が2割ほど少なかったですが、コロナ禍の中で着物を着る場を設けることができて本当によかったと思っています。
パーティーの最後の方で、参加者に今年は何度くらい着物をお召しになったのかをお尋ねすることがあったのですが、30回とか20回という方が多くいまして、生粋の着物愛好家の参加が目に付いたパーティーではなかったでしょうか。
きもの離れが止まらないとか、呉服店として続けていく自信がなくなったとか、着物業界人が集まれば口説き話になりがちですが、昨日のお客様の姿を拝見していると、着物を着る場があれば着物愛好家が集まってくるという現実を素直に受け止めなくてはなりません。
店側として着物を着る場を提供することは生易しいことではありませんが、裏を返せば、お客様と遊ぶ機会なくして着物ファンをつなぎ止めておくことが出来ないと考えなくてはならないのでしょう。
その意味でも本気度が試される時代になっていることを私たち業界人は自覚しなければなりません。
経営とは利益を追求することです。
しかしお客様があっての経営だとしたなら、利益を上げることばかりに執着していると面白みのない店になってしまうのでしょう。
特に家業店は、そのことを強みにして専門性を磨くことに努めていくことが必要とされている気がします。
現実が甘くないことを承知しながらも、お客様との関係性を深めていくことで見つけ出せる宝物があることを強く強く信じることが大切なのでしょう。
といいながらも現実に目を向けると12月も一週間が過ぎてしまって、経営としては褒められたものではありません。
この先どう動くのかが問われていて正直なところ頭を悩ませています。
冬の足音が聞こえて来ていて、雪でも降るようなことがあれば一気に客足は遠のき、店作りが難しくなる季節に入ります。
見方を変えれば、冬だから楽しめる着こなし方がある訳で、私たちはそのお洒落方を伝えていかなくてはなりません。
そこで今日は冬に輝きを見せる柄を紹介してみなしょう。
それがこちらの雪の結晶柄の帯とアザラシの毛皮から作られた防寒草履。
何度かSNSで紹介していますが、冬支度を考えていらっしゃる方が多くいるかと思い再び登場させてみました。
この帯はこの秋に注文して染めていただいた帯で、爽やかな色合の更紗模様に合わせたものです。
冬と言えば厚味のある色合が求められるところですが、あえて薄地の色合の着物に乗せて上品な冬の着こなしを表現してみました。
そこにアザラシの防寒草履が加わることで、小粋さが生まれるのではないでしょうか?
帯地は銀ネズでエメラルドグリーンと紫に白で柄を描いています。
手前がお太鼓柄で奥が腹の柄になります。
品のいい大人のコレクションの一つに加えていただけたら厳しい冬でも輝けるのではないでしょうか?
どうか参考にしてください。
今日は早く自宅に戻り体を休めたいと思っています。
ではこれにて・・・
お休みなさい。