仕事をしていて時々考えることがあります。
それは時代の流れの中で経営を続けて行こうとしたときに、替えてはならないことと、変えて行かなくてはならないことがあるということを。
その色分けが難しく、これまでに呉服店さんが着物以外の商品を取り扱い始めて、業態を変えて行った先は、“変えるという”選択肢を実行した先と言えるでしょう。
一方で着物に特化して、きもの専門店の座を作り上げていった先が全国に点在していることを思うと、変えないことを選択したことへの覚悟が、きものファンを集めていると言えるのかもしれません。
どちらが正しいのかは覚悟の度合いと時間が証明してくれるのだと思いますが、生活者がスマホを持ち始めたことで、商品の買い方やサービスの受け取り方が大きく変ったことだけは確かです。
消費者は動かなくてもいろんなショップの情報を手にすることができる訳で、このニーズにどう応えていくかが、経営者が変えていかなくてはならない最大の課題かと思っています。
頭では理解できているつもりでいますが、ここにも進化していく姿が求められているだけに、立ち止まっていられない激動社会の中で右往左往していると言えるでしょう。
60代~70代のお客様がスマホを手にして、デジタル社会についていくのが大変だと口にされる方が多くいらっいますが、ビジネス社会でも同じ事が言えまして、若い人が共に働いていないと取り残されてしまう社会になっているのかも・・・。
デジタル社会に対応していくが変えて行くことの一つに挙げられますが、今のところ娘がいてくれるので助かりますが、日本経済はすさまじく変化していることを考えると、変えなくてはならないことが他にもあるように思えてなりません。
特に感じていることは、ネット社会が引き金となり流通革命が起きていて、いずれ問屋さんが無くなっていくことでしょう。
メーカー直販というスタイルも起きて来ますが、一方でメーカーさんと小売店が直結して、新しい商品開発をするという新しい店作りが、新しい顧客を生み出すことに繋がるのではないでしょうか。
その意味で、家業店は絞り込んだ商品を深掘りしながら専門性を高めて行くことで、デジタル社会にも対応できますし、物作りにも力を注ぐことが出来るのではないかと思ってます。
そのようなことを問題意識しながら仕事をしていますが、自分なりに考えていることがあり、新しい展開になるようなことがあれば報告させていただきます。
【鈴模様の絞り長羽織】
さて、この映像は仮縫いをした長羽織をしゅもく掛けた画像になります。
地色は紺系の深い色で、白く見える箇所は絞りで鈴の柄を描いた絵羽羽織となるものです。
分かりやすく言えば、羽織の付下げみたいな柄取りをしていて、これが小粋でお洒落なんですね~
付下げにも合わせられますし、小紋や紬にも合わせても素敵かと思っています。
地色が濃いので、出来れば薄地の色合に合せるとバランスが取れて通の着こなしになることでしょう。
そしてこの絞りの鈴柄には鈴を紐で結ぶように黄緑、ブルー、ピンクの3色に分けて刺繍を加えているところもお洒落かと思っています。
悪冬物の一品としてお勧めさせていただきたい長羽織です。
【23年と5ヶ月間 発行が続いている「あ・うん」】
そして本日、9月号の「あ・うん」を仕上げることが出来ました。
今回で281回目の発行で、単純に計算すると、月1回発行しているので、23年と5ヶ月 お客様にお配りしていることになります。
ここまで続けることが出来たのは、商売の在り方として、続けることに意味を持つと考えているからで、変えてはならないことの一つだと思っています。
毎回ネタを集めることに苦労させられますが、構成が出来ると「ヤッター」と、小さな幸せに満たされるんですね~
明日からお配りできそうなので、明日は外廻りかな~
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。