小売業として店舗があるということは、一般的にその店に商品が品揃えがなされているということかと解釈ができます。
会員制でなかればどなたでも入店できるわけで、店を持つものとしてら魅力的な商品を置き、サービスも充実させて集客を望むというのが基本的なスタイルかと思っています。
ところが呉服店さんの場合は、きものが非日常的な商品になってしまったことから、品質の良い珍しい商品を品揃えしたとしても、お客様を集めることができない業種になってしまいました。
なので、あの手、この手と、いろんな仕掛けを考えてお客様を呼び寄せる催事型の店舗へと進化して行ったのでしょう。
店作りの在り方が随分変わってしまって、これでいいのかと思わずにはいられません。
そのことで、毎日お客様が来ていただける店作りを考えなくなってしまったのではないでしょうか?
どちらかといえば、この店は新規のお客様に来ていただける店作りに力を注いでいて、春なら卒業式や入学式の装いにスポットを当て、夏となれば浴衣専門店となり、秋になれ七五三の装いを提案したりして、日本の四季と共に生活者に寄り添う店作りをしていることから、新規客からの着物相談がとても多く入ってまいります。
時には着物を新調したいとの相談が入ってくることもあり、その相談に元気をいただくことが少なくありません。
現在はコロナ禍で元気をいただける着物相談の件数が少なくなっていますが、それでも変わらず新規のお客様が店に来てくれている感じがします。
何がいいたいかといいますと、きもの離れとコロナ禍で経営難に置かれていても、馴染みのお客様や新規客から元気をいただくことが出来るから、諦めずにこの仕事に情熱を傾けられるのでしょう。
どうしたら毎日お客様が来ていただかる店を作れるのか!
寝てみ覚めても考えていますが、一つだけはっきりいえるのは、店作りのテーマを決めて、その情報を外部に出すこと。
着物初心者にとって、その行為自体が興味を引くものになっている気がします。
前文がとても長くなってしまいましたが、きもの雑誌「美しいキモノ」の秋号が、二週間近く前に全国はつばいになりました。
その表紙がグリーン地の型絵染の着物を着た俳優の二階堂ふみさんで、親しみやすさを覚えるところがありましてね~
実はこの型絵染の着物は取引を深くしている仕入れ先が、国画会会員の小島貞二さんに依頼して作った着物で、先日京都出張の折に、その会社の社長さんと掲載柄の着物のことでお話をしてきたんですが、全国から問い合わせが入っていて、とても反響があったそうです。
雑誌の力を改めて知ることとなりまあしたが、読者が二階堂さんの着物姿に引き寄せられるところがあったのでしょう。
業界にとってはとてもいい話かと思っております。
そしてこらの画像は竺仙さんの紫地の江戸小紋を隈取り尽くしの染帯でコーディネートさせていただいたものです。
隈取りの表情がリアルに描かれていて、その横に名が書かれているから、歌舞伎ファンの方には魅力的な染帯と言えるのではないでしょうか?
他にも升の柄の染帯とかがあって、マニアックな帯を準備することが出来ました。
歌舞伎柄の帯を探してみて分かったのは、まったくと言っていいくらいに作られていないことに気づかされましてね~
興味をお持ちでしたら気軽に相談ください。
ちなみに江戸小紋は現代の名工・浅野栄一氏が染められた着物のなります。
10月の神無月の会で竺仙さんの江戸小紋を紹介させていただきたいと思っているので楽しみにしていてください、
それではこれにて・・・
お休みなさい。