数年前から店のオリジナル商品を世に出せないかと、染帯を作ったり、和雑貨の小物を作ったりしていましたが、この度、地元の強みを生かして新たな商品開発に臨んでおります。
それは四季の「加賀染足袋」です。
初めてプロジェクトチームを作って加賀染足袋の開発についてブログで呟いてまいりましたが、ネットから全国のきものファンに向けて売り出そうとした場合、それなりの準備が必要とされていて、慣れないことに試行錯誤しております。
その方面に詳しい人の話を聞くと、プロデュースの仕方が明暗を分けるとのことで、戸惑いを感じながらも私流の加賀染足袋の魅力を呟いてみたいと思います。
加賀染足袋を作ってみようと思った動機は、二人の孫がこの4月に入学式を迎えるに当たり、娘たちが加賀友禅訪問着で式典に臨もうとしていまして、その時に加賀染足袋を履かせたいと思いついたのが物事の始まりです。
そのことがきっかけで、オリジナル商品を作ってみてはどうかと考えるようになり、仕入れ先の担当者から加賀友禅女流作家「松任いち氏」を紹介していただきましてね~
松任さんにお目にかかって私の想いを伝えると、力を貸していただけることとなりましてね~
そこからどのようなコンセプトで新しい足袋を作ったらいいかの打ち合わせを何度の重ね、そして試作品をいろいろ作っては修正を加え、四季の模様を描いた足袋を9種類準備することができました。
今日はその加賀染足袋を使って、春の装いをコーディネートしてみたのでご覧ください。
春は入学式シーズンでもあるので、西陣お召の無地感のきものでフォーマル着の装いをコーディネート。
春らしい桜を刺繍した帯で組み合わせ、フォーマル着にふさわしい金糸と白の組紐から作られた草履とバッグでまとめさせていただきました。
ここからこの店のこだわりが加わります。
それが つま先に松任さんに描いていただいた桜柄の白足袋です。
それはフォーマル着としての品の良い着こなしを壊すことがないワンポイント柄を右足だけに描き込んでいただきました。
着物も草履の鼻緒をあっさりした無地感のものだけに、さくら模様が心地よく浮かび上がって訪れた春の香りを伝えているものだと思っております。
そして左足のかかとには、こちらの模様が顔を覗かせているんですね~
見え隠れするかかとに模様が入っているところが面白いと思いませんか?
これが新しく開発した加賀染足袋になります。
長女がこちらの足袋を履くことになっていまして、次女にはもうひと柄さくら柄を用意していまして、それを履いてもらいます。
周りに人の反応をリサーチしてもらえたらと思っているところです。
開発した足袋はフォーマル着に対応した柄を準備しましたが、夏物はカジュアル系で用意させていただきました。
それがこちらになります。
坂口さんが染めた加賀染綿路浴衣や小千谷縮などに合わせていただける足袋にしたいと考え、「金魚」と「風鈴」で作ってみました。
夏のお洒落着に涼しさを呼び込んでいて、お洒落だと思いませんか?
加賀染浴衣にこの金魚柄が顔を見せたら可愛いと思って黒の出目金を選択してみました。
竺仙さんのこだわりの浴衣にも合うのではないかと考えています。
そしてこちらの「風鈴」も涼しげで面白いでしょう。
このような感じで四季の加賀染足袋を作ってみました。
詳しいことは娘が窓口になっているので、改めて尋ねいただければ詳しく説明できるかと考えております。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。