そろそろ夏物と秋物の切り替えをしないといけないのですが、伝票処理やお客様からご注文をいただいた仕立物の段取りなどに時間を取られ売り場は中途半端
な状態。
どうしてこんなに仕事があるのかな~
一人でボヤキながら事務処理をする一日でした。
仕事が溜まっているということは、見方を変えて考えれば喜ばしいことで、お客様や仕入先に感謝しないといけないのかもしれませんね。
少しずつですが、秋物ののれんが入荷し始めています。
こうして、秋物を見ていると新鮮さを感じるのは私だけでしょうか・・・・
真夏日が連日続いていることもあり、心の何処かで秋を待ち望んでいるのかもしれませんね。
過ぎようとしている夏、気持ちを切り替え次のステージに立つ準備をしないと・・・・・
この秋のれん、品揃えができたら皆さんにご紹介したいと思っていますので、もうしばらくお待ちくださいね。
ところで今日、関心させられる出来事がありました。
この話に入る前に、先週のことですがこの店に何度か覗きに来ている若い女性が和雑貨を選びに来ていました。
以前振袖の探していると言っていた女子大生で、
私が 「お気に召す振袖を手にすることができましたか」 と、話しかけると、
「まだ見つからないんです」 との返事。
それからしばらくの間、彼女がイメージしている模様や色ご予算などを聞かせてもらい、品揃えをさせていただくことになったんです。
彼女が考えている条件は、
・ お母さんが持っている帯を新調する振袖に合わせたい。
・ 振袖は日本の国旗にたいな白地に赤の模様が欲しい。
・ 予算は○○万円まで。
・ 長襦袢はお姉ちゃんが着たものを使いたい。
ちょうど帰省していて、近隣の人らしいことしか分らないのですが、12日だったら見にこれるかも・・・・・・
誠にあやふやな話です。
そして、今日の日が来ました。
品揃えはしたものの、母親から相談をいただいた訳でもないもので心配していたのですが、姉と二人でお越しになられたんですね~
しかしお母さんがいらっしていません。
そのことを尋ねてみると、ご本人が買うというから驚きです。
浴衣ならまだしも、高価な振袖を10代の女性が自ら買い求めるなんて・・・・・・・
私の常識にはないことです。
幾つか紹介した中にお気に召す品があり予算もピッタリ。
だけど、お持ちになられたお襦袢が古着で求めたもので合いません。
帯締め・帯揚げなどの小物も揃っていません。
その他にも不具合なところがいろいろあり、振袖以外にお品代などの料金が発生します。
そのことをご本人に話すと、
「おじちゃんがベストだと思うものを見立てておいてください、お盆が過ぎたら大学に戻るもので後はおまかせします。」
「自分のお金で買うんでしょ・・・・・考えていた予算よりオーバーしますし、私にまかせると言われても貴方の立場を考えると迷ってしまいます。」
私の店で初めてお買い物して頂く10代の女性から、このようなことを言われて戸惑いを隠し切れませんでしたが、連絡を取り合ったコーディネートさせてもらいことになりました。
たまたまその場に馴染みのお客様がいらっしゃっていて、そのお客様が高価な振袖を自分で買うなんて偉いね~と、しきりに言っていました。
私も同感です。
世の中には、このようなお嬢さんもいることを知り誇らしげに思った次第です。
それにしても、こんなに信用させるとは思ってもみませんでした。
オーバーした金額をアルバイトをして稼ぐと言っていましたが、汗したお金で買ってくれるなんて有難い話です。
彼女の想いに応えられるよう努力したいと考えています。
驚きと責任の重さをブログでまとめることができなかったのが残念ですが、心を和ませてもらった彼女の笑顔でした。
お見送りをしてからコーヒータイムです。
彼女のと会話を一つずつ拾いながら、珍しい相談を振り返る私でした。
今日は暖かいコーヒーを飲むことができました。