【店主の呟き】
私の仕事はきものや和雑貨の小売業ですが、見方を替えれば「心を豊かさ」をお届けする仕事と言えるかもしれません。
娘の成人式をきもので祝ってあげたい。
孫の七五三をきものを着せて幸せを願うと共に可愛い記念写真を残したい。
小学校の入学式はきものを着て親子の晴れ姿を目に焼き付けたい。
彼氏とゆかたで花火大会を楽しみたい。
友達との会食をきものでお洒落して優雅な時間を過ごしたい。
歌舞伎や音楽コンサートをきもの着て楽しみたい。
故人とのお別れをきもので送り出しらい。
無理な例え方をしているかもしれないが、そのような想いにきものが存在しているとしたら、その想いに応えられる店であることが、店の存在価値かと考えてます。
その意味でも見立てる側が心を豊かにしていないと、お客様のお気持ちを汲み取るこものできなければ、曇りの無い見立てもできないのではないでしょうか。
神業に近い考え方なのかもしれないが、「夢」や「望み」を適えることができる店に近づけていくことが、この店の役割かと考えてます。
そのような考え方をお客様にご理解をいただくことは、とても難しい時代と言えますが、夢を買っていただく仕事であることを心の持ち続けることが店作りの在り方を変えていくのでしょう。
激動の時代ですが信じて止まない私のロマンがそこにあります。
今日はご病気で県外から店にお越しになることが適わなかった一人のお客様にバイオリンの柄を紹介させていただきたいと思います。
【楽器柄の刺繍小紋をバイオリンを弾いている童子柄の袋帯でコーディネート】
お客様の思いとは違っているのかもしれないが、個性的な色合できものコーディネートさせていただきました。
きものは黒地に楽器柄を刺繍した飛柄の小紋を同系色に近い地色に童子がバイオリンを弾いている袋帯で組み合わせてものです。
【加賀友禅作家・由水十久氏による「モーツァルト頌」という名の袋帯】
この帯は加賀友禅作家・由水十久氏が描いた模様を西陣の帯のメーカーさんが織り上げた品で、「モーツァルト頌」という作品名が付けられています。
帯の垂れに由水さんの落款がi入っていますが、帯地には地紋のように音符柄が織り込まれていまして、モーツァルトのメロディが奏でているかのような帯です。
その帯の腹がの模様が楽譜になっているところがとてもお洒落で、まさに音楽を楽しむきものコーディネートかと思っています。
この袋帯には、隠れた魅力が潜んでいて、裏側も音楽を楽しんでいただけるとうに作られているんですね~
【リバーシブル袋帯の裏側でコーディネート】
その裏側の模様でコーディネートさせていただいた画像がこちらになります。
【音符柄が入った袋帯】
白地を縞柄を全体に通していまして、その間に音符柄を入れているんですね~
音楽で結びついたリバーシブル袋帯で、色合も模様もまったく異なった帯地が重なり合って織られた帯になっています。
とても珍しい由水十久氏の袋帯と言えます。
お洒落感が強すぎて20代の女性が締めるには地味に当たるのかもしれないが、ここに紹介させていただいた次第です。
どうか参考にされてみてください。
お客様の望みを叶えることの難しさがありますが、それでも今できることと向き合うながら焦点を絞り込むことができればと考えています。
ということで今日の記事とさせていただきます。
ではこれにて・・・
お休みなさい。