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今日の記事をほとんど書き上げたところで、パソコンのあるところに触れ、情報が消えてしまいましてね~
ショックを隠しきれませんが、もう一度、書くことにしました。
こちらの映像は草木染めで染めた縞柄の信州飯田紬に沖縄県の読谷山花織の名古屋帯をコーディネートしたものです。
静かな色合いと模様のコーディネートに、着物が持つ、深みと味を感じていただけたのではないかと思いますが、この風合いに触れていただけないことを少し残念に思うところがあります。
着物は軽くて、帯の張りも丁度いい堅さで、長時間お召しになられていても着崩れが起きにくい、素材のこだわりを持つ着物と帯です。
今日の話しは、こちらのコーディネートの話しではありません。
実は某テレビ局の番組で、伝統工芸品の話題を取り上げていまして、興味があったものでメモ書きしたものを元に記事を書いてみたいと思います。
伝統工芸品といえば、染織や陶芸、漆器など古くから日本に生きついた工芸品のことを指しますが、経済産業大臣指定の伝統工芸品は全国で218種類あるそうです。
ここで紹介した読谷山花織の名古屋帯もその一つで、日の丸のような赤い丸印が付いたものを経済産業大臣指定の伝統工芸品とされるものです。
普段、何気なく見ていますが、重い意味を持つことに気づかされました。
伝統工芸品と認められるには、100年以上続いてきた技術・技法であることに加え、伝統的な材料を用いて手づくりで作られていることが、伝統工芸品として認められる条件だそうです。
そのことからも解るように、手づくりだけに量産ができないし、価値が高まる意味合いを含むものだとこと捉えていいます。
映像の読谷山花織の名古屋帯も、その制約を満たすもので、他にも着物業界にはいくつも商品が存在しています。
その品目については、ここでは触れませんが、このご時世、それ指定を受けている商品の少なくなっていような気がしていました。
そのことを裏付ける数字が番組で語られました。
30年前には伝統工芸品に関わる人が29万人いたものが、今では7万人に減少しているというから驚きましたね~
この中に私の仕事でに関わる染織の職人さんがいらっしゃる訳ですが、この減少は、ライフスタイルの変化が大きいと話されていました。
着物の世界のに目を向けてみれば、昔と随分様変わりしたことを認めざる終えません。
今の仕事に40年近く関わっていますが、着物の売れる点数も昔とは比べ物にならないくらいに激減していて、着物から洋服へと変わりゆく文化を目の当たりにしています。
そのことは、着物離れへと繋がるもので、古着やレンタル着物市場が拡大し、着物の良さを見直されつつあるありますが、新しい物作りの力となるものには至っていないのが現状です。
作り手としては、仕事が減れば生活に不安を覚えるし、後継者を育てる意欲を失うには、当然の成り行きではないでしょうか?
ここに続けることへの難しさがある訳ですが、歯止めが効かない減少傾向にクサビを打ち込まなくては、技術も物も失います。
いいものはいいと伝えきることも呉服店の役割ですが、片方で伝統の技を生かし、時代に合った物作りも求めらているよに思います。
番組の最後に、そのことを語っていましたが、変わりゆく変化に付いていく想像力と意気込みが、関わりを持つすべてに人達に望まれるように感じました。
どこかに間違いがあれば、お詫びしなくてはなりませんが、これにて今日を閉じることに致します。
では、お休みなさい。