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今晩、町会の役員会があったもので投稿を少し急いでいます。
なので、早速記事とさせていただきます。
まず最初に、撫松庵というメーカーの袷小紋をコーディネートしてみました。
レトロな香りが漂っているかと思いますが、ここに撫松庵ならではの特徴があります。
素材は洗える化繊の生地で、裏地を付けた仕立て上がりの着物です。
それに細帯を合わせたものですが、秋を感じさせるザクロの実と古典柄の源氏香の取り合わせの模様に面白さを感じています。
おしゃれなコーディネートだと思いますが、魅力的なのはコーディネートだけではありません。
それは、とてもお値段がリーズナブルで、袷の着物が税込70,200円に細帯の30,240円という、2点で10万円のコーディネート価格なんですね~
すぐにでも着れる着物だけに、街着として活用されてみるのもよろしいのでは・・・
ちなみに着物の適用身長は160㎝~163㎝がストライクゾーンかと思います。
さて、ここからが私が書きたかった記事です。
今朝、かつてない珍しい着物相談がありましてね~
それは2年近く前だったかと思いますが、振袖に合わせる刺繍入りちりめんショールを求めていただいた九州のお客様からのお電話でした。
その話をする前に、そのお客様との関係性を話しておかなければなりません。
お電話をいただいたお客様とはブログがご縁で繋がりを持ったのですが、求めていただいたショールがとてもお気にめしていただきましてね~
その事が切っ掛けとなり、次に成人式を控える次女さんの振袖を見立てて欲しいと依頼されていて、昨年の秋に、この8月に家族旅行を兼ねて店に寄りたいと考えているので、その時に、振袖の見立てをお願いしたいと、具体的なお話しをいただくことに・・・
その時は、夢を見ているような話しで心を踊らせましたが、責任の重さは半端ではありませんでした。
しかし、まだ先のことだったもので、日が近づいたら準備を進めればいいと考えていました。
ところが7月に入ってもご先方から連絡が入ってきません。
心配になってこちらから電話を入れるのですが、繋がることがなく、気が変わったのかもしれないと諦めていた時に、今朝の電話です。
お話しを聞かせていただくと、ご主人が今年の3月に病気を発症し、46歳の人生を閉じたことで、予定が変わってしまい、電話に出られなかったことを申し訳なさそうに打ち明けられましてね~
人生を共にしてきたパートナーを失った悲しみが解るだけに、お客様の気持ちを考えると無念に思えてなりませんでした。
そのような話の後に、おとうさんも石川県に行くことを楽しみにしていて、そのことが叶わなくなったけれども、娘の振袖を見立ててもらえないだろうか? 娘は姉の振袖を着ると言ってくれているのだが、身長が高く本人に合うものを作ってやりたいというご相談でした。
その話を聞かされたとき、湧き上がる熱いものがあり、目じりからこぼれるものがありましてね~
こんなに私にラブコールをくださるなんて、考えてもいなかっただけに、ここは、なんとしてもお客様の望みを叶えたい。そして、亡きお父さんに喜んでいただける仕事をしたいと、受け賜わることにしました。
ついては、お嬢様のお顔と全体像のお写真を送って欲しいことを伝えたのですが、S様、言い忘れたことがあります。
長女様が振袖に合わせた袋帯の画像も送ってみてください。
それらの情報も素に、どのような見立てが出来るかを考えてみたいと思います。
これまでとまったく違う、振袖のお見立てに挑戦したいと心に誓いを立てた私でした。
それではこれにて・・・
お休みなさい。