明日はこの地域の成人式ですが、成人を迎えられる女性の多くは振袖をお召しになって主席されるのでは・・・・・・
きもの業界にとっては、誠に喜ばしいことですが、自分で振袖の着付けが出来る方や、お母さんが、娘の着付けをなさる方は、ほとんど いらっしゃらないのではないでしょうか。
ほとんどの方が、美容院や呉服店などの着付けが出来る方にお願いしているのが現実のようです。
その現実を認めつつも、毎年この時期になると考えさせられる事があるもので、今日は、そのことについて書いてみることにします。
・本人の背格好に対して、着物の寸法が極端に違いすぎる。
レンタルや知人から借りた着物の場合のことです。
着物の長さ=身長です。
なので、着られる方の身長差が10cm以上違いがあると着付けが難しくなります。
着物の長さより身長が高い方は、たくし上げが出ないこともあります。
身長が低い方は、長い分をたくし上げを多く取って、帯を締める部分に隠しますが、袖の長さも身長に合った長さになっているもので、袖の裾 (すそ) が床にすれることがあります。
・化繊の長襦袢と正絹の振袖の、袖の部分のそりが合わない。
胴の部分は腰紐や帯などで、固定するもので滑ることは
少ないのですが、袖は長襦袢と着物を固定しません。
ですから、袖の長さが長いこともあり、襦袢が滑り、袖が
飛び出すこともあります。
・振袖に合わした袋帯が結びにくい。
大量生産している帯にとくあるケースですが、帯が紙のように
なっていて、硬くて糸に遊びが無い帯のことです。
振袖は、写真のように帯を複雑に折り曲げて変わり結びをします。しかし帯が硬いと折り曲げた箇所が基に戻ろうとして、結び目などが噛み合わないですね~
そうなると、形が崩れたり、時には帯全体が下がってくることもあります。
他にもいろいろありますが、これらのことは、着物を準備した方が、実際に着付けをしてみないと分からないことです。
あまりにも、今のお母さん方は、形が整えばそれで安心と考えていて、「気付かない・分からない・知らない」 状態で、着物を揃えている方が多いんですね~
成人式に振袖を着る方が多い、その一方で、着物を知らない方が多いというギャップをどのように捉えたらいいのでしょうかね~
とても複雑な気持ちです。
これから来年、再来年に向けて振袖のご準備を考えている方に、いくらかでも参考にして頂きたいと思い投稿してみました。
価格やサービスにばかりに目を向けないで、着物についての相談も忘れないで下さいね。
明日は早朝からの着付けのお手伝いです。
私は何も出来ませんが、せめて暖かいコーヒーでもお出し出来ればと思っています。
冷え込みが厳しそうですからね~
着物を知らない人達が迎える成人式
貴方のクリックが明日への力になりますm(_ _)m