今日は豪華な訪問着の写真から・・・・・・
日本海の海を着物に描いたもので、下前から右袖に伸びた松がこの訪問着の迫力を印象付ける一枚の絵。
静けさの中に躍動感が伝わる作品は、三大友禅のひとつである加賀友禅なんですよ。
私のこの地域で染められている加賀友禅は、全て手作業で染められたもので、刺しゅうや箔などを一切使わないのが特徴です。
それだけに絵筆だけで豪華さを表現する難しさがあるようです。
それにしても模様が隠れてしまいところにも絵を付けている作家さんの勢いを感じる一品です。
そして加賀友禅とは対照的なのがこの着物。
東京友禅の訪問着です。
一部分をアップしてみましたが、友禅と江戸刺しゅうを併用して華やかさを表現しています。
どの部分を刺しゅうしているかお判りですか・・・・・・
藤の花や紅白の紐も友禅をしているような感じで刺しゅうを入れているんですよ。
同じ種類の訪問着ですが、それぞれに産地特有の染め方があることを紹介してみました。
いずれも逸品物です。
ところで毎日お母さんの悲報を耳にしてお客様が訪ねて下さいます。
そのたびごとに涙がこみ上げてきて感謝の気持ちでいっぱいになります。
皆から愛されていたお母さんだったことをつくづく感じさせら、小売店とお客様の関係ではなかったことを知らせれています。
本当に、本当に有難いです。
人と人とのコミュニケーションをメールで交わす世の中になってきていて、心と目で向かい合って話すことが少なくなった昨今。
インターネットや通販などもその一つですが、合理的な営みに味気なさを感じていました。
私は今回のことで、忘れかけようとしていたお客様との係わり合いというものをお母さんのに教えてもらったように思います。
人の心の温かさ・・・・・大切にしないといけませんね。
それが二人で築き上げたこの店の原点だったのかもしれません。
今日、東京の仕入先が奇麗な花を持ってお母さんの捧げたいと立ち寄って下さいました。
嬉しかったです。
ありがとう・・・・・・