夏の日差しが影を潜めているのか、ここしばらく浴衣の動きが悪く心配しております。
今日も曇り空で少し蒸し暑さを感じていますが、そろそろ蛍が顔を出し始めるころです。
蛍って低気圧が近づいて雨が降り始める直前の、風もなく蒸し暑い夜に多く舞うそうで、まさに梅雨の昆虫といえるのかもしれません。
風情を感じさせる生き物ですが、蛍と言えば卒業式などで歌われる「蛍の光」かと思いますが、蛍のことわざも多くあるみたいなんですね~
「蛍二十日にセミ三日」、これは寿命の短い昆虫にたとえて盛りの短いことを言うそうです。
「鳴かぬ蛍が身をこがす」、これは口に出して言わない者の方が思いが深いということだそうです。
いかにも日本人らしいことわざかと思いますが、暗闇の中で呼吸をしているかのように小さく光る蛍の姿に、忘れかけている日本の風情というものがあるのではないでしょうか?
かつて浴衣が夏の生活の中でなにげなく風情を生み出していたように・・・
そんな想いから作られたのではないかと思わせる浴衣があります。
白地に蛍が飛ぶ浴衣です。
三勝さんが染められた綿麻素材の浴衣ですが、おしゃれを楽しむ浴衣と言うよりかは、夏の風情を楽しむ浴衣ではないでしょうか?
こちらの浴衣地を優しくコーディネートしてみたのでご覧ください。
白地に墨色の縞柄で小粋さを引き出し、萩の模様に蛍を飛ばした日本の故郷を感じさせる浴衣地に蛍の光に合わせた淡い黄色の浴衣帯を合わせてみました。
忙しくしている社会に、心を落ち着かせてくれるコーディネートかと思います。
こちらの浴衣帯はシルクの紗織の博多織で、流れるように泳ぐメダカ柄にも風情を感じていただけるのではないでしょうか?
メダカの色も萩の葉の色と同じくした緑色で、着物と帯の一体感があり、実に優しい組み合わせかと思います。
これが日本人の心が息づく着こなしと言えるのではないかな~
浴衣ファションとは違った切り口でコーディネートしてみましたが、貴女はどのように感じていただけましたか?
お値段は浴衣地が38,880円で単衣紗織浴衣帯が24,840円になります。
参考にさせてみてください。
閉店後に商工会で或る方の公演がありましてね~
聞かせていただいて、お客様に対して細かな心遣いが足りていないことに気づかされました。
今一度、見直せるところは実践してみたいと思って戻ってまいりましたが、まだまだできることって沢山あるものです。
現状を嘆く前に、できることを探してみることが未来を切り開いて行くのかもしれませんね。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま






