週に2度、お客様からお預かりした着物のしみ抜きや丸洗いを取りに来る京都の職先がいまして、今日もお客様から相談を受けた着物メンテナンスの仕事を依頼したのですが、その担当者が何を思ったのか、
「社長の癒しって何ですか?」と、突然振られましてね~
休まずに仕事ばかりしている私を見ていて、不思議に思うところがあったのでしょう。
そこで私は「お客様の笑顔かな~」と、返事を返すと、「さすがですね~」と、返されましたが、彼には他の店主さんと違って見えたのかもしれません。
職先が店を後にしてから、「迷わずに歯の浮くような言葉を返せたものだな~・・・」と、心で苦笑いしていましたが、無理なく言葉にできたのは、的外れでなかったのかもしれません。
仕事って努力をしたから成果が上がるといえるものではありません。
どちらかといえば、思うように事が運ばないのが常で、心が折れることや泣きたくなることが多くあって、店の存在はお客様のお役に立つ仕事をしているのだろうかと、問いただす毎日です。
そうした中で、信頼という裏付けの元でお客様から笑顔をいただけると、とっても嬉しくてね~
曇っていた心が紅く染まる瞬間で、そこにすべてが集約されている気がします。
それを私は癒されると表現しましたが、その喜びを味わいたくて、時間を惜しまずに進む道を探っている私です。
おそらく、職先はそんな私を見ていて問いかけたのでしょう。
どうであれ、お客様に評価していただくために仕事をしているので、その間の努力は自己満足に過ぎないのかも・・・
またもやブログの出だしが長くなりましたが、今日は21日からの結城紬展に向けて、本場結城紬をコーディネートしてみたのでご覧ください。
着物は重要無形文化財と称される本場結城紬で、その着物に本場結城紬の帯でコーディネートしたものです。
軽くて申し分のない柔らかさがあるものですが、この風合いをお伝えできないのがとても残念です。
シックな組み合わせで、着物には亀甲絣が入り無地場が縞になった柔らかな色合いの結城紬に、無地感の濃い地の帯でスッキリ感を出してみました。
きもの通の着こなしかと思っておりますが、紬の味がとでも表現されていて素材の魅力に惹かれるものがあるのではないでしょうか?
このコーディネートに帯〆と帯揚げを加えてみました。
少し若さが出たように思っています。
ゆるぎの無地の帯〆でもよかったのですが、皆さんはどのようにお感じでしょうか?
こちらの雪だるま柄の絞り帯揚げを入れたもので、味のある帯〆で変化を付けたものです。
好みかと思いますが、参考にされてみて下さい。
今回のコーディネートの語りは、21日(土)~24日(火)までの期間に開催する「結城紬展」でさせていただきたいと思っています。
お時間が取れるようであれば、是非、寄ってみて下さい。
お腹も空いてきたので、今日はこの辺りで店じまいとさせていただきます。
それでは・・・
お休みなさい。