記憶が定かではありませんが、「この国が100人の村だったら」という本が話題になり、そのことについて、私の仕事に置き換えてブログ記事を書いたことがあります。
随分昔のことで、100人の村人に着物を買っていただきたくても、それが叶わないことを書いた記憶がありますが、仕事を取り巻く環境も随分変わって来ているので、もう一度考えてみたいと思います。
100人の村に洋品店と呉服店があったとしたら、この時代、大半の方は洋品店に足を運ばれることでしょう。
呉服店は影の薄い存在になっていて、繁盛している洋品店を羨ましく思うものです。
それでも着物を必要としている村人は必ずいて、仮に一割の10人だとしたら、その10人にアプローチをして、買っていただけることを考えなくてはなりません。
しかしそこには機動力のある専門店さんもいて、その専門店さんが、見込み客の半分を取っていくとしたなら、残された5人の見込み客のために家業店が存在していることになります。
その家業店が100人の村に6件存在していたとしたら、それは穏やかな話ではありません。
見込み客が必ず着物を買ってくれるとは言えないし、2店舗の呉服店さんが5人の見込み客をお客様にしてしまったとしたら、残された4店舗の店はどうしたらいいのでしょうか?
悩ましい数字で組み立てた例えですが、現状は当たらずとも遠からずと言えるのではないでしょうか?
もしも、お客様を失った店舗だとしたら、現状を嘆くだけで終わるのか、お客様に選んでいただけなかった原因を必死になって考えるか、二つの選択が待っているのではないでしょうか?
現状を変えたいと思う気持ちがあれば、最初は他店舗の比較から始まり、足りない点を探し、できることと出来ないことに分けて、できることから始めたいです。
そして、多くのことを望まずに、たった一人でいいから振り向いていただけるお客様を探す。
そこに、長いロードのスタートラインがあるのでしょう。
日々の仕事はその繰り返しで根気のいることですが、どんな時でも何ができるのかを考えたいものです。
そして100人の村に、着物愛好家が11人になることを想い描いて仕事ができるようになりたいです。
まとまりのない文になっていますが、こんな「おまじない」を自分にかけてみました。
さて話題を変えて、雪の結晶柄が注目される季節となりました。
忘年会やクリスマスも近づいていて、着物のおしゃれを考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
そのようなことを意識させられることがあり、冬のおしゃれを雪の結晶柄の小紋でいくつか考えてみました。
黒地のしゃれ袋帯でコーディネートしたものです。
個性的な装いとなりました。
雪の結晶柄の中にある水色の塩瀬帯でコーディネートしたものです。
物足りなさがあるのかもしれないが、優しい装いになったのではないでしょうか?
最後に、グランドピアノ柄の帯を合わせると、この装いにストーリーが表れて楽しさが倍増すると思いませんか?
雪の降る日にグランドピアノから奏でる音楽が聞こえてくるのでは・・・
帯の合わせ方で着物の表情がガラリと変わることがお解りいただけたかと思います。
年代層が合わない人もいらっしゃるかと思いますが、貴女はどの組合せがお好みですか?
目の保養になるものであればと思い、ここにアップさせていただきました。
それではこれにて・・・
お休みなさい。