永治屋清左衛門のきものと帯を卯月の会で取上げます・雪輪桜の訪問着とナポレオンローブ柄の帯

永治屋清左衛門の袋帯/ナポレオンロープ文唐織

本日「美しいキモノ・春号」が全国発売になったかと思いますが、きもの愛好家である皆さんはご覧になられたでしょうか?

今回の春号に当店の付下げが掲載されてされていたと思いますが、どのような感想をお持ちになりましたか?

 

読者からのご意見が届くと嬉しいのですが、今日の話題は、その美しいキモノの裏表紙に映し出されているきものの話になります。

 

 

【美しいキモノ春号の裏表紙】

 

 

 

2023年・美しいキモノ春号の裏表紙
2023年・美しいキモノ春号の裏表紙

 

美しい女性が着ている着物を作られたのが、七代目永治屋清左衛門さんの名前をブランド名にした会社の品になります。

 

実は今年4月の卯月の会で永治屋清左衛門のきものと帯を取上げさせていただくもので、少し商品の説明をさせてください。

 

永治屋清左衛門さんの会社は江戸時後期に丹後で創業した生糸問屋さんで、丹後ちりめんの製造メーカーとして糸のこだわってきた会社です。

 

200年余り続く歴史の中で、世界最高峰と言われるブラジルの生糸であるブラタク社の「6A」格の極細で均一な絹糸を経糸(たていと)・緯糸(よこいと)共に用いて、唐織りの技術を駆使した織物のきものと帯を作って現在に至っています。

 

分かりやすくお話するなら「6A」の最高ランクの絹糸はエルメスのスカーフに使われている糸と同じで、織物のきものなのにゴワゴワ感が全くなく、適度な絹の艶(つや)としなやかさを持ち合わせているきものです。

 

 

【永治屋清左衛門の雪輪桜訪問着】

 

 

 

永治屋清左衛門訪問着/雪輪桜
永治屋清左衛門訪問着/雪輪桜

 

 

この画像は永治屋清左衛門の訪問着の上前となる箇所を写したものです。

上手く映し出されていないかもしれないが、「6A」の極細の糸で織って、模様を浮かび上がらせているんですよ。

 

 

 

永治屋清左衛門訪問着/雪輪桜
永治屋清左衛門訪問着/雪輪桜

 

雪輪桜という模様で、二重織り(ふたえおり)という技法で織ったきものになります。

雪輪の輪郭や中の桜模様が唐織りのように織って模様を描いていることが、見て取れるかと思います。

 

 

【ナポレオンローブ文唐織袋帯】

 

 

 

永治屋清左衛門の袋帯/ナポレオンロープ文唐織
永治屋清左衛門/ナポレオンローブ文唐織袋帯

 

こちらの袋帯は、皇帝ナポレオン一世が1804年にパリのノートルダム寺院で行われた式典の際に、真っ赤に染めたマントに豪華な装飾を施された衣装を着用していたそうで、七代目清左衛門がナポレオンローブの再現に着手して現代に甦らせた模様を帯にしたものです。

 

 

 

ナポレオンローブ
ナポレオンローブ

 

その資料が手元にあったので、ここにアップさせていただきました。

 

チョット素敵だと思わない・・・。

 

とにかく世界で清左衛門さんの会社でしか創れない技を持っていて、古代染色品の修復や復興事業にも活かされています。

その仕事は文化庁や美術館・寺院からも高く評価されているそうです。

 

縁あった3年近く前に出会いをいただくこととなり、4月の21日(金)~24日(月)までの4日間、店内で永治屋清左衛門のきものと帯を紹介させていただきます。

 

 

【清左衛門の生地を活かして作る帯留め】

 

 

 

永治屋清左衛門の生地で作る帯留め
永治屋清左衛門の生地で作る帯留め

 

店として親しみやすい環境を整えることが出来ればと、6Aの絹糸で織ったきものの端切れが沢山あるとのことで、その生地を使って帯留めを作るワークショップをお一人様2千円くらいで出来ないかと考えています。

 

3月の月初めの京都出張で細かな打ち合わせをさせていただくつもりでいますので、帯留めを作るというワークショップを実現させたいと思っています。

 

こちらの情報もこれから出して行くつもりでいるので楽しみにしていてください。

 

分かりにくい解説だったかもしれませんが、どうにか記事を書き終えることができてホッとしています。

それではこれにて・・・
お休みなさい。