真っ青な空が広がった一日となった。
県内で成人式が執り行われた先もあり、和装で外を歩くことが少しも苦にならないし、むしろ気持ちがいいと言えるだろう。
私の店がある白山市は明日が成人式だが、雪に悩まされることがなさそうで、式典に出席される先の関係者は負担が軽くなっていることでしょう。
本来なら地域の呉服店として振袖の着付けの対応に忙しくしている時ですが、今年は着付けの依頼を賜ることがなくて楽な寂しい気持ちでいるところです。
生前妻がいたときは、5・6組の着付けを受けていましたが、それが適わなくなっていることがとても残念でなりません。
空を見上げ、この店が地域の人たちから必要とされている店なのかを考える時間がありましたが、少なくても着物を着る人のための店と考えたなら、間違いなく少数派の店であることは確かで、着物相談にも対応ができて、着物ファッションにも明るくセンスと情報を持ち合わせた店でなくてはならないのでしょう。
要するに気軽に利用できる魅力的な店であることが重要で、今回は振袖をお召しになられる方の着付けのお手伝いをさせていただくことができませんでしたが、着物を着たいと思っている方の力になれる店でありたいです。
そのような立場からお伝えしておきたいことがあります。
和装で成人式に出席された後の着物メンテナンスはとても大切です。
着終わった振袖や長襦袢のお手入れもさせていただいていますので気軽に相談ください。
適切なアドバイスをさせていただけるかと思っています。
さて今日の記事ですが、石川県内で毎年3月の末日に十三詣り(じゅうさんまいり)というものを金沢市の珠姫の寺「天徳院」で行っていまして、この2年間、コロナ騒動で中止していましたが、今年は開催に向けて石川県和装振興会が動き出しました。
そこで参加者の募集も含めて十三詣りのことを記事にすることとしました。
今年は3月27日の日曜日になりますが、十三詣りとはどういうものかをここに書いてみます。
十三詣りとは、13か所のお寺参りをするのではなくて、関西では数え年で十三歳になった子どもが虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)にお参りをすることで、七五三と同様、子どもの成長を祝う通過儀礼です。
旧暦では三月十三日に行われていました。
数えで13歳なれば、昔は元服を迎える年の頃。特に女の子は成人とされ、結婚することができるようになる年でもありました。
また、ちょうど生まれてから干支が一周する節目の年で、昔は生まれて初めて迎える厄年でもあったのが13歳でした。そのため、十三詣りを厄払いの意味もあったようです。
十三詣りの起源は京都の嵐山にある法輪寺(ほうりんじ)だとされています。この寺は「知恵山」とも呼ばれ、「嵯峨の虚空蔵さん」として親しまれています。
いまでも13歳という年齢は、精神的にも身体的にも子供から大人へと変わる時期です。
大人になったことを報告し、さらに「福」と「知」を無限に持つという虚空蔵菩薩に、福徳と知恵を授けてもらうことを祈願します。
そのため「知恵詣で」、「知恵もらい」などと呼ばれています。
当日は、大人になったことを示すため、振袖を肩上げして着るなど、大人と同じような服装をするのが一般的です。
市田ひろみさんの「何中行事としきたり」の本から十三詣りに情報を紹介させていただきましたが、お分かりいただけたでしょうか?
確か石川県に十三詣りを根付かせたのは2000年のことで、石川県和装振興会が大きく関わっております。
私もそのメンバーで、毎年、十三詣りのお写真を撮らせていただいております。
チラシの裏が参加申込書になっていますが、詳しいことは天徳院さんか和装振興会事務局にお尋ねください。
対象者は小学6年生を卒業した男女になるかと思いますが、ちょうど春休み中でもあるのでご参加いただけたらと思っています。
私の店にメールか電話をいただけたら、参加申込書を送らせていただきます。
ということで今日の記事と致します。
ではこれにて・・・
お休みなさい。