【店主の呟き】
比較的足元が良かったこともあり、午前中からお客様がお越しになられていて、まずまずの一日ではなかったかと思います。
明日もこのような日であって欲しいと願っていたものの、午後から気温が急激に低くなり、日が暮れた頃には本降りの雨。
明日はかねてから予定されていたきもので集うクリスマスパーティ-の日で雪が降るとの予報。
きものをお召になる日としては好ましい状況とは言えなくて、仕事をしていてもそのことが気がかりでなりません。
店作りをする中で季節に合った商品を品揃えさせていただいていますが、多くのお客様は、その時々の状況に合った商品を準備していらっしゃる人が少なく、パーティーに参加される方の装いが心配です。
今は天気が荒れないことを願うしかありません。
明日参加される方は時間に余裕を持ってお越しになってください。
気持ちを切替えて今日の投稿とさせていただきます。
【クリスマスをきもので楽しむコーディネート】
きものでのお洒落というものは人それぞれにいろんな考え方がありますが、例えば、きものを着られる場を考えて、お洒落なポイントを組み込んだ着こなしをされたら、その日一日が楽しく思えるのではないでしょうか。
明日は当店のクリスマスパーティーの日ですが、最初に二胡とグランドピアノでのコンサートが開かれることから、そのことを意識したコーディネートを考えてみました。
そのコーディネートがこちらになります。
大人びたシックな着こなしではありますが、雪の結晶柄にも見える銀ネズ小紋に、黒地にグランドピアノが浮かび上がった帯を合わせて、足元はゴマアザラシの防寒草履に、白足袋に加賀友禅作家さんに描いていただいた雪兎と鈴の模様の加賀染め足袋でコーディネートさせていただきました。
ポイントは後ろ姿のグランドピアノの帯かと思いますが、音楽を楽しむ姿がこちらの着こなしに表現されているのではないでしょうか?
しかしクリスマスの装いとは少し距離が離れています。
そこで着こなしの腹の部分にクリスマスカラーの赤を強調させてみました。
ポイントの一つとして、帯の腹の模様となる鍵盤柄に水牛の角で作られた白い雪の結晶柄の帯留めです。
帯留めの中央にグリーンの螺鈿(らだん)が埋め込まれていて、その帯留めを真っ赤な三分紐でクリスマスカラーを演出させてみました。
他にもホワイトカラーに赤で刺繍を加えた帯揚げと、ホワイトカラーに赤い実が付いたかんざしでホワイトクリスマスをイメージさせていただいたものです。
ここに雪だるまの刺繍半衿を加えるのを忘れてしまいましたが、このような和装小物でクリスマスを演出してみるもの装いの楽しみ方ではないでしょうか。
和装小物でお洒落の在り方を考えたとき、コストが余りかからないことやさりげないお洒落感があって楽しめるではないかな~
そこに小粋さがあると思っていて見る人の心を捉えるのではないでしょうか。
好みの問題かもしれませんが、人が集まる場でお洒落に気遣いができたら、それを見た人はお洒落の本質を感じ取っていただける違いありません。
そしてそのような着こなしをされる方が増えたら、私たちの業界はもっともっと夢のある業界へと進化していくのでしょう。
とにかく明日は、集まっていただいた方にきもので楽しんでいただけるひとときになるよう、スタッフ全員でおもてなしをさせていただけたらと思っています。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。