今月も半分が過ぎてしまって、結果を残しきれていないことに頭を痛めています。
テレビで、「夜明けはいるくるの・・・!」と呟きながら、新しい風を起そうと扮装していた一流企業の社長さんの経営手腕を紹介させていましたが、じっとしていては時代の流れについていけなくなっている社会になっています。
気苦労が絶えないが、何が起ころうとも、その対応に必用とされるのは気持の問題が一番大きいのかもしれません。
さて今日は4月19日(金)~22日(月)までの間に開く、卯月展のことについて記事を書かせていただだきたいと思います。
昨年から準備を進めてきた石川県産の「能登上布」を今年の卯月展にて特集したいと考えてまして、その中の一つとなる能登上布をコーディネートしてみました。
その画像がこちらになります。
【後染めの能登上布を能登上布の帯で合せる】
こちらの能登上布は珍しいきものと言える品で、能登上布の白生地を加賀染め小紋を染めていらっしゃった故・坂口幸市氏が後染めした単衣・夏用の能登上布になります。
つまり能登上布の織元と加賀締め小紋の坂口幸市氏がコラボした夏物の普段着で。紺地に笹柄を全体に描いた力作の能登上布かと思っています。
地色は紺系で、笹柄を濃度のある紺で染めていることから、明る抹茶色に縞柄が入った能登上布のハ寸帯で組み合わせてみました。
【能登上布のハ寸名古屋帯】
飾りっけのない王道をいく合わせ方かと思っていまして、きもの愛好家なら一枚は欲しい能登上布の着物と帯かと思っています。
華やかさはありませんが、昔は野良着として愛用されていた夏物で、哀愁を感じさせられる魅力に満ちたお召しものかと思っています。
【能登上布の帯やきものが人気となっています】
それも一点一点織子さんが手作りで仕上げた着物や帯で、その魅力をお客様に紹介できればと構想を練っていたところのに今回の能登半島地震が起きましてね~
震災後に織元さんに電話を入れると大きな被害が出なかったことをお聞きしていて、取りあえず安心していました。
そして今月の上旬にようやく落ち着いたことを呟くInstagramを見て、近くお邪魔してみたいことを電話でお話しさせていただくと予期せぬことが起きていましてね~
実は県外のデパートで「石川県物産展」が復興支援のイベントのようになっていまして、「能登上布」がかつてない売上を伸ばしていて、商品の供給が難しくなっているみたいなんです。
電話で販促に活かしてみたい商品を織元さんが作っていたので、それが欲しくて電話を入れたのですが、その商品もすべて完売しているとのこと。
この先も全国各地で「石川県物産展」が組まれていることから、卯月の会で「能登上布展」を開けるかが怪しくなってきているんですね~
話を聞けば織子さんも何人か被災しているそうで、想定外の出来事に苦慮している様子でした。
半世紀近くこの仕事をしていますが、企画を組んでから、開催日近くになって「商品の手配ができないかもしてない」という事態が起きるかもしれないというのは初めてのことで、織元さんの社長さんと電話でお話をさせていただいてから、どのように対応したらいいかを毎日悩んでいます。
眠れない夜もあったりしていますが、そろそろ構想を纏めなくてはなりません。
今も迷っていますが、商品量が僅かでも「能登上布展」を開くことを心の中で決めていて、そのつもりで案内状の作成に入りたいと考えています。
コロナ禍にも苦しい判断を求められることがあり、次は能登半島地震での予期せぬ出来事に心労を貯めていますが、ここをなんとしても乗り切らなくてはなりません。
店を切る守することって本当に難しいことです。
チャレンジャーとして何処までできるのか、私の器量が試される時かと思っております。
ではこれにて・・・
お休みなさい。