毎月 四季を楽しむ情報誌 「あ・うん」 を作ってお客様にお配りしています。
今月で № 83 になりますが、過去に載せた素敵なお話が幾つかあるもので、これから少しずつこのブログでご紹介したいと思います。
2005年 3月号ー№65-より 「 京都で出逢った女性 」
先月一泊で京都に行った日の夜に、珍しい出来事に遭遇しました。
それは、仕事も終わり一人ホテルを出て食事をする店を探している途中に、ジャズライブの店があったもので、食事を済ませてから思い切って入ってみたのです。
店内は50人近く座れる広い店で、サックスにピアノ、そしてベースの音が響き渡り、奥に目をやると3人の女性グループが演奏していました。
お客さんはまばらでしたが、カジュアルな雰囲気に緊張は解れビールをオーダーしてユッタリとした時間を楽しんでいました。
私の後にも数人のお客さんが入って着ましたが、その中に30歳位の女性が一人で、しかも着物姿で入って来たのです。
その瞬間 私はビックリしました。
「こんな所に一人で着物を着てジャズを聴きに来る若い女性がいるんだ~・・・・。」
そして道行コートを慣れた手付きで折りたたみ 着物を整えてからカウンター席に座ったのです。
その着物は綸子の赤っぽい色無地で、花びらの柄の白い名古屋帯を締めていました。
しばらくして彼女は、グラスを片手に体を横にして静かにライブを聴いていて、その姿は鳥肌が立つくらいカッコ良く感じてなりませんでした。
どうも店の常連さんのようで、目線が演奏者より彼女に行ってる自分がそこにありました。
これまで着物のお洒落は、色柄やコーディネートの仕方だと考えてが、決して新しくない 着物での遊び方を目にし、自由な着こなし方の お洒落上手が、人の心を引き付けることを教わった気がしました。
ジャズライブに酔いしれながらも、 彼女の着物姿の余韻が残る 心地よい帰り道の 京都の夜でした。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま






