最近、このブログをご覧になられたからの問い合わせが増えてきていて有難く感じています。
今日もご遠方の方から電話で紗献上 (しゃけんじょう) の浴衣帯についてのご相談があり、受け答えをさせて頂きました。
そこで、今日の記事はその紗献上 (しゃけんじょう) 帯について書いてみます。
この帯が本筑博多帯の半巾単衣帯・紗献上織りの浴衣帯です。
浴衣帯というと市場には、リバーシブルになった生地を2枚縫い合わせたお洒落な帯が沢山ありますが、この紗献上織りの帯は涼しさを追求した一枚仕立の伝統的な博多帯です。
どのような織り方をしているかを解りやすく写真を拡大してみました。
模様が入っているところ意外は全てメッシュのような織り方をして、帯の下にある雑誌が透けて見えるのがお解り頂けると思います。
見るからに涼しい感じがするでしょ・・・・・・
女性の浴衣は帯を締める部分が幾重にも生地が重なりあいます。
特にお腹の箇所は一枚の浴衣でも生地が重なり合って2枚になり、胴の部分でたくし上げをするので、重なり合う生地は4枚になります。
そして、その上に帯板が重なり、帯を何重にも巻くわけですから、汗取りのゆかた下スリップを含めると、気が遠くなる枚数です。
真夏をジーンズにタンクトップで生活するのとは大違いなんですよ。・・・・・・
仮に帯を3重に巻くとします。
リバーシブルの帯だと6枚の生地が浴衣の上に重なりますが、単衣帯 (一枚仕立て) ですと暑さを軽減出来ます。
ましてや紗献上の帯ですと通気性にすぐれていて、最高にここちよい浴衣帯ということになるんですね~
ところが、今日の問い合わせの電話では、その紗献上の半巾帯が近隣の呉服屋さんに置いてないというから不思議でなりません。
きっと売れてしまったのかもしれませんね~
それともこのような帯が存在することを知らないのかも・・・・・・・
私の店ではこの帯を ¥21,000 で販売しています。
勿論、体に優しいシルク100パーセントです。
そして、こちらが紗献上の八寸名古屋帯になります。
帯心を使わずにかがる単衣帯です。
この帯になると浴衣の上でも夏用の帯締めと帯揚げが必要になり、半巾の帯より高級感が出る浴衣の着こなしになります。
この写真の品のお値段は半巾帯の倍程の価格になりますが、帯に模様が入っているとお値段はもう少しお高くなります。
そして、半巾帯はすぐにご使用が可能ですが、名古屋帯には かがるというお仕立が必要になることを付け加えておきます。
もう少し説明をしたいのですが・・・・・・
解りにくい点があるようでしたら、気軽に電話などでお尋ね下さいね。
さて、少し気分を変えて楽しい帯を紹介してみます。
染めの名古屋帯で模様がスポーツカーというとても珍しい帯で、着物の固定観念から脱皮したい方におススメしたいお品です。
この世の中に、このような帯を締めて着物をお洒落する人がどれだけいるんだろ・・・・・・
考えてしまいますが、きっと近い将来、自由な発想で着物を楽しむ人が増えてくると考えています。
そう・・・オンリーワンのキモノライフが必ず訪れると・・・・・・
街の至るところにお洒落な人が現れるようになったら、どんなに素敵なことでしょう。
今、私たちの業界はその道案内人にならないといけないと思うのですが・・・・・
皆さんは、どう思われますか。