◆
今日は来客が多くて、その対応にエネルギーを使い果たしたかもしれません。
最後にブログ記事が残っているかと思うと少し憂うつになりますが、もうひと頑張りです。
気候が良くなってきて、「5月に着る着物は何がいいのか?」という問い合わせがここ数日の間に何件か入っていることから、そのことについて触れてみたいと思います。
和装の本などを見ていると、基本的には裏地が付かない単衣物になります。
留袖から付け下げや小紋に至るまで、裏地のない着物になるのが一般的な考え方です。
この単衣物にも二種類の着物のあり、5・6月と9月から10月に中旬頃までの真夏を除いた期間に適した単衣物と、紗(しゃ)や絽(ろ)という素材を使用した、生地に透け感のある盛夏向きの着物とに分かれます。
これが業界人が作ったマニアルみたいなものですが、季節を重んじるお茶会の場でなければ、マニアルにとらわれる必要がないと、考えるのが私の見解です。
というのも、私たちが日常に来ている洋服のことを考えると、5月だからと言って薄着をしなければならないという決まり事ってないでしょ・・・
5月であっても寒い日であれば重ね着をするし、汗ばむ陽気であれば、肌を露出する格好をするのが生活の中にある衣類ではないでしょうか?
つまり、快適な日常を過ごすために、衣類を選択している訳で、5月だから麻の洋服や半袖シャツが可笑しいと思う人は誰もいないと思います。
着物もその考え方でいいと思っているす、難しいことを考えるから、着物を着ることに躊躇してしまうのではないでしょうか・・・
だから、着物のTPOを参考にしつつも、快適に過ごせると思う着物を着ればいいのではないかな~
そして、ご自身が選択した装いを堂々と着ればいいのです。
業界人の方に、無責任な奴だと怒られるかもしれませんが、ご相談をいただいた時には、このようなアドバイスをさせていただいています。
あくまでも私の考え方で、参考にしていただければと思います。
今日は涼しさを感じていただける着物コーディネートをしてみました。
着物は透け感のある夏小紋ですが、蒸し暑さを感じる6月頃から着れる着物だと解釈しております。
この着物についてのTPOは横に置いておいて、都会的でエレガンスなコーディネートでしょ・・・
近頃この色が注目されているのか、白茶(しらちゃ)の地色の着物が目に付くようになっていますが、ヨーロッパ風の幾何学模様があしらわれた紋様に、水色を使って染めた、爽やかな香りを持ち合わせた着物です。
暑さを感じる季節のことを考えると、色の重たさを感じさせない白地の帯がスッキリするのではないかな~
水色繋がりの刺繍の小花模様の柄の帯で合わせてみました。
おしゃれな女性の姿をを想像してしまいますが、皆さんはどのように感じられたでしょうか?
どうにかここまで記事を書くことができたので、これで今日を閉じたいと思います。
では・・・お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







