ようやく私たちの住む上空に寒気が入って来たようで、雨からミゾレに変わり始めました。
「一部の地域では積雪が始まっている!」と、荷物の集荷に来た運送会社のドライバーが話していましたが、スキー場などは期待が膨らんでいるのではないでしょうか?
冬の北陸は雪があることで暮らしが成り立っている地域だけに雪が降った方がよいのかもしれません。
だけど正直な気持ちは、雪のない冬であって欲しいと願うところがあって複雑な気持ちでいることも確かです。
さて、今日はお雛さまにまつわる話題をお届けしたいと思います。
現在店内では古布の木目込み雛人形を提案させていただいていますが、古布以外にもちりめん細工の雛飾りを紹介しております。
こちらの品もその中の一つで、レーヨンちりめん地で作られた黒塗りの台(巾40×奥30㎝)に飾られた「花小路雛」という品名のひな飾りです。
中央に赤い花道のように飾られたものは几帳(きちょう)というもので、高さが23㎝あり、赤と子ども柄の模様が華やかさを一層高めるものとなっています。
お値段は税込27,000するものですが、場所取らずで収納も極めて簡単なことから、お部屋の間取りが大きくないマンションなどで暮らされている方には取り扱いが楽なのではないでしょうか?
豪華で変化に溢れていて他に引けを取らない雛飾りだと考えていますが、この映像から何かお気づきになることはありませんか?
それはお雛さまの左右に置く位置です。
これまで木目込み雛人形は、この映像の反対に置かれていて、どちらが正しいのか疑問に思っている方も少なくないことでしょう。
そこで今日は、その疑問に応えてみたいと思います。
3月3日は「桃の節句」、言い方を変えるのなら「ひな祭り」。
女の子のいる家庭ではお雛さまを飾り、すこやかな成長を願ってささやかなお祝いをされるのではないかと思います。
その雛人形も、明治時代以降は関東方面で作られた雛人形は出まわり、五段飾りや七段飾りがポピュラーなっていきました。
雛人形の飾り方も男びな(お内裏様)が右(向かって左)、女びな(お雛様)が左(向かって右)で飾られているはず・・・
しかし昔は関東と関西では人形の顔や着物も違っていて、飾り方も男びなが左で、女びなが右と位置が逆だったそうです。
或る本に、これたのことを紐解いているので、それを書き綴ってみることにしました。
関東方面の飾り方は、西洋の考え方からきていて、中世のヨーロッパではナイトが女性を助けるときは左手で女性を抱えて守り、右手で剣をとって戦っていたということから、男性が右側、女性が左側と考えていたようです。
そして、明治天皇の時代に洋服が礼装になったため、それに伴い天皇陛下が右、皇后陛下が左に立った御真景が広まったため、雛飾りにも影響されるものがあり、男びなが右、女びなが左になったと考えられていたみたいです。
一方で、大昔、中国の漢の時代は右を上位としていました。
例としては、左遷という意味からもお判りいただかるかと思いますが、唐の時代にはそれが逆転し、左上位の考え方に変わったそうです。
日本は漢ではなく唐の時代の影響を多分に受けているために、日本の制度も左上位となり、左大臣と右大臣では左大臣のほうが位が上だったとか・・・
つまり、関西の飾り方は、この左上位の考え方からきているのだと思います。
よって、アップした「花小路雛」の飾り方は、関西の飾り方になるのかもしれませんね。
いずれにしても飾り方が重要ではではなくて、女の子のすこやかな成長を願ってささやかなお祝いをしてあがることが大切なように思うのですが・・・
また、日本の四季を楽しむゆとりのようなものが、私たちにあってもいいのではないでしょうか?
勝手な解釈をしておりますが、どうか参考にしてみてください。
ところで、師走時期の客足と新年が明けてからのお客様の入りが手の平を返したように違うことに焦りが出始めているきました。
雪がなくてもこの状態となると穏やかではありません。
一日も早く春商戦の準備を整え、情報を外に出すことが急がれます。
天気ばかり気を取られないで、足元を見ないといけませんね。
それではこれにて・・・
お休みなさい。