一般的な訪問着をコーディネート・そして和文化の魅力を伝えるために何を成すべきか?

 
DSC_0009unndo-10gatu.JPG   新しい商品が入荷すると奥の部屋へ入れているのですが、何かと仕事が多くあって、単なる物置状態になっていることを見かねて売り場の模様替えをしてみました。

着物と和装小物のコナーではありますが、店内の鮮度が増すと気持ちも一新できるものです。

「もっと多くの人にこの店の商品を見てもらいたい!!!」、「出会ったことのない人との出逢いを持ちたい!!!」。

模様がをしながら、やかんでお湯が沸くかのように熱い気持ちが店内に立ち込めます。

思い返すと、ここしばらく心が弾む出会いが少なくなっていることに気づかされます。

着物愛好家が影を潜めているのか、それとも、この店の発信力が衰えているのか、考えさせられることが多くなっているにもかかわらず、他店との差別化を図ることに必死になっていて、ふとした時に立ち止まると、不安な気持ちに呑み込まれるんですね~

ここに地域の方々に「和文化の魅力」を伝えていく難しさがるのでしょう。

腐る気持ちになる時もありますが、「いつか・キット」の熱い気持ちを絶やさずに、この仕事と向き合って行きたいと思っています。

具体的には、店を覗いてくださる人を増やすために何をなすべきか?

凡人なだけに起死回生のアイディアなんて持ち合わせていなくて右往左往していますが、難しく考えても仕方ないので、目の前の仕事に集中したいと思っているところです。

では、店からの情報です。

CSC_0002houmonngiwoko-dhine-to.JPGこの着物はごく一般的な訪問着といえるものです。

柄付けが多い訳でもなく、お値段にもリーズナブル感があり、季節感も少なく誰でも着こなさるフォーマル着です。

色合いや模様からして中高年層向きで、お子様のご結納の席や結婚式披露宴、更にはお茶会の席など幅広くお召しいただけることでしょう。

袋帯との取り合わせも古典柄の黒のラインの入ったものを合わせることで、柔らかな色合いの着物が締まり格調ある装いになると思ってコーディネートしてみました。

CSC_0008houmonngiwoko-dhine-to-10gatu.JPG上前の画像を大きくしたものですが、癖がなくて素敵でしょ・・・

面白さや豪華さといったものとは無縁かもしれませんが、どんな時でも安心して着ていただける訪問着かと思います。

参考にされてみてください。

話は変わりますが、店には着物に詳しい人や、何も知識を持たない着物初心者までいろんな方が尋ねてくださいます。

当然のことながら、お客様によって受け答えが変わってくる訳ですが、とりわけ、着物の知識を持たない方への説明って難しいものがあって、着物を熟知した人とは違う意味で気を遣います。

洋服の世界に比べて着物は必要とするものが多く、コーディネートに至っては外国語を学ぶがごとくハードルの高いものがあるようです。

ましてや絹物となると、価格面でも高価なことから信頼をいただくことが難しくてね~

しかしそのようなお客様を大切にしていかないと、和装業界の未来はありません。

そこでどうするかですが、これと言って決め手がないだけに誠実に対応するしかありません。

そして、地域の中で安心できる店であることを解っていただけるまで、とことんお客様に優しい店であることが大切かと思っています。

気の遠くなる話ですが、着物から離れた人が増える中で、業界の宿命とも言える課題なんでしょうね~

それでは、今日はこれにて・・・
お休みなさい。