昔、妻が元気だった頃にお茶花を習っていましてね~
その時に教えていただいていた先生から、「炉開きのお茶会」をするから都合がつくようだったら一緒に楽しまないかとのお誘いがありました。
お茶の作法を熟知している訳ではないので、少しためらいがありましたがお仲間に入れていただくことをお伝えして、今朝、先生のお宅にお伺いすることに・・・
参加者は10人でその中に男性は私一人。
本来なら男性が正客になるのでしょうが、何分にもお茶の作法に関しては未熟者で、いつものように次客と言って上座から二番目に座らせていただいて楽しませていただきました。
そしてお濃茶と薄茶をいただいて、仕事の都合もあって戻ってきたのですが、そもそも「炉(ろ)開き」とは、茶道では当たり前のようにして使われている言葉です。
興味もあって紐解いてみると、茶道では陰暦の10月(現在の11月)の1日か亥の日に畳の置くタイプの風炉(ふろ)を使うのをやめて、畳の一角を切った場所に炉(ろ)を使うことを「炉開き」と言うそうです。
どちらもお茶を点てる時にお湯を沸かす道具で、炉を分かりやすく解説すると囲炉裏(いろり)みたいなものです。
そこで炭を使ってお湯を沸かしてからお茶を点てるのですが、「炉開き」があれば、反対の「炉塞ぎ」(ろふさぎ」というものもり、こちらは、陰暦の3月(現在の4月)末日に炉を使うのをやめて、風炉を使うことになることを意味するそうです。
季節が変われば、お茶を点てる湯の沸かすシステムが変わるということなんですね~
今では炉というものが珍しいものになっていますが、江戸時代の家には必ずあったそうです。それは炉が暖房や炊事用として欠かせないものになっていて、各家庭でも冬になると炉を開く日があったみたいです。
まず、武家の家は陰暦の10月の発亥の日に開き、農家などはその次の亥の日だったとか・・・
これは亥の月の亥の日に炉を開くと、火を使っても火事にならないという言い伝えや、無病息災でいられる言い伝えもあったみたいです。
お茶の世界は礼儀作法を学べるだけでなく、日本ならではの四季の風情に触れることができて、とっても心が落ち着くものがあります。
お茶の初心者から視た目線なのかもしれませんが、いい機会をいただけたことに感謝したいです。
お誘いをいただいて、本当にありがとうございました。
一方店では、新たな染め帯の図案を娘たちと考えていましてね~
原案を仕入れ先からいただいているのですが、それがシックリこないもので、私たちでアレンジしてみるものの、イメージするものが掴めず苦しんでおります。
これまで仕入れ先の染め上がった品を見て、好きなことを言って商品を批評してきた私ですが、いざ、オリジナル品を作ろうと思うと、こんなにも難しいものかと、改まて作り手の気持ちが解ります。
しかし、娘たちと相談ができる喜びもあって、なんとしてもみんなの合作として世に送り出したいと考えているところです。
何事も経験です。
和装業界はいつまでたっても改善がみられませんが、楽しいことを探しながら前を向けたらと思っていて、新たな挑戦に挑んでみたいと思っています。
楽しみにしていてください。
今日は簡単に記事になりましたが、それでは終わらせていただきます。
では、お休みなさい。