4月の卯月展にて刺しゅう作家でいらっしゃる日本工芸会正会員の森康次さんのお力をお借りして「刺しゅう展」を開催いたします。
森氏の手刺しゅうで柄を浮かび上がらせた職人技の着物や帯を含め、仕入れ先が刺しゅうを生かして作り上げた数々の商品を特集したいと考えているのですが、日本刺しゅうの技の深さを少しでも知っていただくために、森氏をお招きして、ご自身のオーダーメイド手刺しゅう半衿作りをお客様に加わっていただく「刺しゅう体験」を加えましてね~
そのために何を成すべきかを森氏と相談を重ね、お客様に楽しんでいただける刺しゅう半衿の図案作りから始めてみることになり、私も図案作りに参加させていただいたのですが、本日、17種類の図案とサンプルとして作っていただいた2種類の刺しゅう半衿が届きました。
それを手にしたとき、「刺しゅう展」に向けて物事が動き始めている。私の提案を受け入れてくださった企画だけに多くのお客様に参加していただなくてはならない。
そんな責任みたいなものがこみ上げてくるものがありましてね~
そこで、このブログをご覧になられた方にも興味を持っていただけたらと思うところがあり、取り上げた17種類の図案の中からサンプルとして作っていただいた2種類の手刺しゅう半衿を紹介してみたいと思います。
その一つが「七宝」柄の手刺しゅう半衿です。
とても丁寧な仕事で、既製品のミシン刺繍とは別物であることが見てとれる上品さのある衿です。
そのひと柄を画像を拡大したものですが、森氏の手の温もりと、この道55年の歴史が伝わってくるものがあります。
こちらが裏になりますが、糸作りから始めて図案に添って両手で刺すそうです。
繰り返しますが本当に綺麗な仕事です。
訪問着から色無地、そして小紋に合わせてもステキな表情をかもし出すものだと考えています。
そして、こちらが「さくら」の花びらです。
とても優しくて素敵でしょ・・・
見てください色のグラデーションを・・・
これを手仕事でされるのですから、お高いものになるのは当然のことです。
シルク衿に刺繍糸が吸い付いた立体感があり、日本工芸会正会員の技を垣間見れるものがあるのではないでしょうか?
入卒や結婚式の場にこの襟を生かされたらステキでしょうね~
まさにオンリーワンの刺しゅう半衿です。
こうして17種類の中からひと柄を選んだものを森氏が作ってくださる企画となるものです。
そこで気になるのが用意した図案かと思いますが、公開が難しいので柄名だけでもお伝えさせていただきます。
1.「菱花」 2.「ちどり」 3.「花菱紋」 4.「きりがね」 5.「六瓢(瓢箪)」 6.「七宝」 7.「丸散らし」 8.「四つ葉のクローバー」 9.「鱗(うろこ)」 10.「さくら」 11.「雪の結晶」 12.「音符」 13.「源氏香」 14.「笹」 15.「若松」 16.「青い鳥」 17.「猫球」
皆さんからいただいたご意見も参考にさせていただいて17の図案を準備させていただきましたが、店でこれらの図案を見ていただいてお客様のご注文にお応えするものです。
お客様には刺しゅうの触りの部分だけでも加わっていただきたいと考えていて、そのためにも下準備が必要で、前もってご予約をいただいて時間の配分をしたいと考えているところです。
今回は日本刺しゅうの技と魅力を知っていただくために考えた企画でもあり、シルク半衿でお作りした刺しゅう衿を税込8,000円で受け渡しさせていただきます。
森氏にご無理を言いましたが、着物振興に役立つものであればと考えてのことだで、どうかご理解をいただければと思っております。
「刺しゅう展」は4月21日(金)~24(月)までの期間に開催するものですが、自分が言い出した企画だけにこの先の進め方を真剣に考えなくてはなりません。
そのこともあって、皆さんにいち早く紹介させていただいた次第です。
興味をお持ちでしたら是非とも参加されてみてください。
早々にご予約を受け付けたいと考えていますが、詳しいことについては随時お知らせしたいと考えているところです。
さて、明日は東京出張の日です。
今日はここまでとして明日に備えることとします。
では、お休みなさい。