訪ねた先の仕入れ先の社長さんの一言が胸に突き刺さる「本場結城紬のお話」

本場結城紬 着物/きもの/帯

京都出張から戻り、一人静かにコーヒーを沸かし、この二日間を振り返っているところですが、とても疲れました。

 

秋の始めりではありましたが、土日を挟んでこともありまして、相対的に同業者が少なかった気がしています。

特に今日は土曜日とありまして休業している仕入れ先もありましね~

段取りが少し狂いましたが、秋に向けて一歩踏み出したいと思う気持ちもありまして、積極的に仕入れ先を回ってまいりました。

 

 

古布の吉祥タペストリー

古布の吉祥タペストリー

店内の品揃えを考えたときに、店の特徴を出したくて、このような一点物の古布を使った吉祥タペストリーなども幾つかお正月飾りとして選んでまいりましたが、訪れる先々で、どんな店を作って行きたいのかを問いかけるものがありまして、妥協することなく商品価値を優先するように心がけてみました。

 

当然そこには心の格闘があり、お客様にご理解をいただけるのなのかと迷うものがありました。

 

秋商戦をスタートする前に、10月の神無月展で採り上げる結城紬のことを勉強していまして、本場結城紬の奥深さを知らされています。

そのことで、これまで以上に結城紬の品質と製品になるまでの工程を確認したくて、紬を専門に取り扱う仕入れ先に訪ねたときのことです。

 

それは本やネットで勉強したことを現品を目の前にして、「本場結城紬」と「いしげ結城紬」違いを、手に触れ、そして目で見て、教えていただくものでしたが、頭で理解できても、着物にしたときの風合い違いをどうしても知り得ることができません。

すると、事細かく説明してくださった仕入れ先の社長さんが私に、本物を着てみないと結城紬の魅力をお客様に語れないことを諭されましてね~

 

仕事柄、普通の人よりも着物を多く持っていますが、本場結城紬を着たことがなく、展示会で採り上げる側として道理が合わないことを指摘されて心に響くものがありました。

 

私の仕事は着物の魅力をいろんな角度からお客様に伝えていくことが役割です。

それは、着こなしの仕方や、おしゃれのあり方も含め、身につけたときの違いも正確に伝えらることが望ましいと思っています。

とは言っても、男だけに女性の方に着心地を伝えることには限度があります。

しかし、それを言い訳にしていては、私が描く専門店像に嘘があることに気づかされましてね~

 

 

 

本場結城紬

本場結城紬

着物が足りない訳でありませんが、会を開く前に自分自身が本場結城紬を着てみて、いしげ結城紬との違いを確かめてみることにしました。

 

 

 

本場結城紬

本場結城紬

私は持っている着物の中で最も高価な着物になりますが、もっと深く結城紬のことを知りたいと思っていただけに、仕入先の社長さんの一言が心に突き刺ささりました。

 

本物と言える着物を身につけることで私自身何が変わるのかよく解っていませんが、少なくとも、着物専門店とし、あるべき姿の方向性を教えていただけた気がしています。

そのようなこともありまして、刺激を多くいただいた出張だったように思っております。

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