今年の十五夜は9月24日になりますが、或る本に「欠けていく月の名」が書いてあるページがあり、それを読んで面白味を感じています。
少しですが紹介させていただきたいと思います。
名月の名残を惜しむように、人々は、次の日もその次の日も月を眺めていました。
十五夜の次の日はためらうように出てくる十六夜です。
その次の、十七夜の月が立待月(たちまちづき)。これは、立って待っているうちに出てくるから。
十八日の月は居待月(いまちづき)。こうなると、座って待ちます。
十九日は寝待月(ねまちづき)。もう遅いので、寝ながら待ちます。
そして、二十日は更待月(ふけまちづき)。夜も更けて出てくるからです。
満月に至るまでは異称がほとんどないのに、欠けゆく月に対する人々の思いは格別なようです。
月夜の風情を感じづにはいられませんが、年々、お月見商品に興味を持たれる方が少なくなり、今では月旅行が話題を集める時代になったことに価値観の変化を感じております。
それでも移り変わる季節は楽しめる心のゆとりを持ちたいと思います。
十五夜が近づいて深まりつつある秋を演出してみましたのでご覧いただけたらと思います。
コンセプトは出入り口に飾る「秋風」。
サルトリバラ(別名:サンキライ)が描かれた麻のれんをタペストリーに見立てて、八角京塗膳の上に月の明りを置いたものです。
飾り立てるものがなくても秋を感じていただけるかと思いますが、扉を開けた玄関の奥にこのような演出がされていたら癒されるでしょうね~
足元を照らす照明ともなるもので、落ち着いた飲食店の通路の角にこのような設えがしてあったら素敵かも。
この麻のれんは、手描きで描かれたもので味わいがあるでしょう。
幅90×長さ150㎝の大きさのものですが、のれんを壁面のインテリアに使うというもの悪くない活用法かと考えております。
赤い実がポイントになっていて墨とのバランスが日本画的でいいでしょう。
しかしそれだけでは風情を楽しめないかと思って、満月の中で戯れる兎を明かりにした照明器具で十五夜をイメージしたものです。
そこに味を添えているのがこちらのが八角京塗膳で、韓国のアンティーク品を京都で再び黒塗りした品だと聞いております。
時には花器にお花を活けて飾ることもできますし、古布のちりめんお細工物で古の世界もお伝えすることもできるのではないでしょうか?
一人膳としても使っていただけるものですが、アンティーク感に惹かれております。
そのこともあって、このような演出をさせていただいたものです。
お値段は手描きのれんサルトリバラ:税別価格¥28,000
鉄製の灯り:税別価格¥12,000
八角京塗膳:税別価格¥20,000
気ぜわしい世の中だけに、仕事がオフになったら、このような空間に触れることがあってもいいのでは・・・
そんな訳で今日は、前の前に迫る十五夜を題材に秋の和のインテリアを紹介させていただきました。
それではこれにて・・・
お休みなさい。