いつもなら月初めは京都出張から始まるのですが、台風の余波でJRの電車が午前10時まで運休となり、今日はいつも通りの業務。
京都の仕入れ先から様子伺いの電話が数件入ってきましたが、北陸から誰もお越しになられていないことを心配する担当者もいて、先月に引き続く台風のダメージは少なくない感じがしました。
今年は異常気象で業界がその影響を受けていて、もろい体質が浮き彫りになっています。
物作りをする職人さんから着物専門店に至るまで、昔と同じ取り組み方では消費を促せない時代になっていて、”チャレンジ”というキーワードが求められているのでしょう。
長くこの業界に染まっていると、エネルギーを何処に向けたらいいのかが分からなくなっているようですが、目指すものはただ一つ。
それはお客様に喜んでいただけることです。
視点を変えて考えてみましょう。
初めて口にした美味しお料理があったとしましょう。
それを口にする機会が多ければ、初めてのときよりも感動が薄らいでいくことはありがちなことです。
ここには飽きるという原理が働いていて、ゴールがお客様に喜んでいただけることだとしたら、ここをどうのようにして変えて行くかが問われているのでしょう。
そのことをいつも自分に問いかけていて、お客様参加型の店作りができたなら店との距離感を縮めることができかもしれない。
もしかしたら、それが店を変えるきっかけの糸口になるかもしれないと、積極的に考え始まるようになりました。
防災風呂敷会や着物で迎えるクリスマスパーティーもそんな考えの下で取り組みを決めた企画で、ここにもう一つ、お正月を前にして干支作りの「ちりめん細工教室」を設けてみることにしました。
それは先月、地元でちりめん細工をお仕事にされているお客様のご自宅にお邪魔した時のことです。
20年以上のお付き合いをさせていただいていることもあり、私が何を考えているかが顔に書いてあったのでしょう。
先生がふくしまさんのお店で来年の干支になる「亥」の作り方教室を開いてみてはどうかと、新しい提案をくださいましてね~
干支飾りを販売する店として少し抵抗がありましたが、お客様参加型の店作りを考えていたときでもあり、どのような教室になるのかを確認したくて、本日先生にお越しいただいて、シミュレーション教室を開いていただくことにしたのです。
生徒は店のスタッフと娘です。
お教室を開くことを想定して、イノシシの本体となるパーツと糸と針をお持ちになられて、仕上げの綿入れと目、耳、鼻、牙、そして飾りを取り付けるもので、それに要した時間は約30分くらいで初心者でも簡単に作れるものでした。
これなら店で教室が開けそうです。
そして来月の15日(木)に、参加費1500円でちりめん細工「亥」作りの教室を開くことにしました。
材料や裁縫道具などはこちらで準備させていただくので、ご参加される方は何も持たずに干支飾りが作れるという教室です。
一回のお教室の定員を6人ぐらいにして2度開きたいと考えていますが、その話を後にお越しになられたお客様にお話をすると参加したいとのことで、早速生徒さんが現れました。
これからお客様に干支作り教室の呼びかけをさせていただきたいと考えているところです。
お客様参加型の企画は持ち出しの経費があっても、お客様から利益をいただくものではありません。
果たしてそれが店作りの在り方として、的を得たものなのかの判断が難しく思えるところもありますが、喜んでいただけるに違いありません。
「瓢箪から駒」ということわざがあるように、取り組んでみて見えてくる世界があると考えたいです。
スタートラインがあってゴールがある。
そのプロセスの中で試行錯誤しておりますが、チャレンジすることの意味を身を持って体験することで、店の価値を生みだすものだろと自分に問いかけてみたいです。
明日は晴れて京都出張の日です。
今月は半年の一度の展示会が控えているだけに頭を切り替えて、神無月の会の準備に力を注ぐつもりでおります。
それではこれにて・・・
お休みなさい。