日中は着付け教室の日でしたが、新年に着物を着ることはあるとのこので、新規で習いたいという人が3人いましてね~
それも急なご相談をいただくこととなり、午前と午後に分けて向かい入れた次第です。
お三方とも着付けの基礎をある程度知っているようで、記憶を取り戻す目的もあって相談をいただけた感じがします。
どんな時でも臨機応変に対応させていただいているところが店の強みかと思っておりますが、着物を着ようとしている日が目の前に迫っているだけに年末年始とお稽古が続くようです。
短期講習とは言え受けた側の責任というものものがあるので、受けた着付けの先生も大変じゃないかな~
どうしてもう少し早くご相談をいただけなかったのかと思っています。
そのことをふまえて、入卒を着物で迎えたいと考えている人が多いと想像していますが、その中の人の中に着付けを習いたいと思っている方は、今から行動に移されることを勧め致します。
そんなこんなで、店内は活気づいていたようです。
さて、新しい商品が作られていないことをブログなどで呟く機会が増えていますが、この秋の10月のことです。
新規で小物を買いにいらっしゃったお客様から、黒地で古典柄の振袖を探しているとの相談をいただきましてね~
ご相談者のお友達からセットで50万円くらいで用意できるのではないかと聞いているようですが、古典柄にこだわりがあって、パンフレットなどにある量産品は気が進まないような話をされていました。
そこで、黒地で古典柄の飛び柄の振袖を探してみることをお約束したのです。
お客様とお話をさせていただい時は、簡単に見つけ出さると思っていたのですが、地元加賀友禅を染めている先には黒地の振袖は一枚もなくて、翌月11月の京都出張の折に仕入れ先で古典柄の黒地の振袖を探すのですが、これがありそうでないんですね~
「どうして無いの?」って感じで、これには正直驚かされました。
11月の出張でそれらしき振袖を見つけっれたのはたった2枚。
パンフレットなどでセット販売にこだわりを持つ先に振袖の市場を奪われてしまったのか、新しい振袖を作ることを避けているかのようで、黒地の手描き友禅振袖が全くといっていいくらいに作られていないんですね~
こんなに苦労するものだとは思っていなかっただけにまいりました。
そこで再び12月の出張で探してみることに・・・
再チャレンジでもあり、仕入れ先に新しい仕入れ先を紹介していただいてどうしか探し出すことができましたが、そう遠くない先に、本物と言えるような着物や帯が作れなくなる時代が訪れるかもしれません。
他にも気になる点は、昔ながらの技法で腕のいい職人さんの作られた商品は皆さんが想像する以上に値段がお高いということです。
この現実をどう伝えていくかですが、先月近くの書店で振袖を特集している雑誌が幾つか並んでいまして、いつものセット価格で振袖をアピールしている雑誌に違いないと期待せずに見ていたら、その中に、古典柄振袖だけを集めた雑誌がありましてね~
それが美しいキモノから出されている「振袖美人」という着物雑誌です。
ここには業界を代表する見事な古典柄振袖が販売価格と共に掲載されていまして、着物が分からない方にとっては古典柄というのにがどういうものかが一目で分かる雑誌かと思えます。
その多くが振袖だけのお値段が100万円越えの品で、1000万円の振袖まであるから驚かされます。
このような雑誌が出されていることを知らなくて買わせていただきました。
他力本願になるのかもしれませんが、この着物雑誌を見ていただけたら、着物初心者でも少しは古典柄の振袖についてご理解いただけるのではないかと思っております。
この週末に黒地の振袖が紹介できればと考えていますが、難しい時代の中で舵取りをしなくてはならない業界になってしまったようです。
こちらの黒地の振袖コーディネートは花筏(はないかだ)という柄の古典柄で模様の付け方が飛び柄と言えるものです。
帯結びする部分に振袖の模様が少ないので、合わせた朱系の袋帯の古典柄は映えるのではないかと考えています。
装いに力強さと品格があって、とても素敵な振袖コーディネートではないでしょうか?
最後のこの画像をアップして今日の記事とさせていただきます。
では、お休みなさい。