5月20日(土)から開催する東京展の荷物を9割近く箱詰めにすることができました。
ここまでは段取り事が進んでいますが、開催日が近づくにつれて、お客様がお越しいただけるのかが気がかりになり始めていて、心配事は次のステージに入り始めています。
そんな自分に問いかけていることは、石川県のきもの産地としての強みを関東の人に見ていただきたいということを目的の一つにしたいということと、店の商品がネットから問い合わせいただくことが多くありまして、現品を見ていただく機会を東京で設けたいというのが会を開く趣旨です。
そのような出会いの場で、美しい装いであったり、お洒落な着こなしを一人でも多くの人に伝えていくことが私の役割で、そのことに特化した接客に努めるこを言い聞かせています。
しかし実店舗とはまったく勝手が違います。
遠く離れた大都会で慣れない会場を使って、娘も店のスタップもいない中で、その想いを伝えきれるのかが不安でなりません。
【13年前の銀座の展示会での出来事】
今から13年近く前のことですが、東京の仕入先が銀座でのきものの消費者会に始めた参加したときのことです。
その時も関東方面からの商品の問い合わせが多くありまして、銀座での展示会をブログで呼びかけをさせていただいたところ、予想に反した多くのお客様に来場をいただくことができましてね~
その時は、長女が一緒に同行してくれまして、志を持って臨んだつもりでいましたが、始めてお顔を合わせてご挨拶を交わすと、お客様の綺麗な標準語にガチガチに緊張してしまって、田舎者と思われないように振る舞おうとすると油汗が流れ出し、商品をオススメしたりお見立てをすることがまったくできませんでした。
その日は、撃沈された戦艦ようになっていて、何のために東京に出できたのかと自分を責めていたことを鮮明に覚えております。
その様子を娘が察したのか、翌朝ホテルの朝食を一緒に摂っていたときに、娘がホテルの部屋の引き出しに「相田みつを美術館の入場割引券が入っていたので一緒に行ってみない。地下鉄で一つ先の駅の前みたいなので、すぐの返ってこれると思うよ・・・」
展示会中だったので、ためらうところがありましたが、気持ちの切り替えにもなるかと思って、二人で相田みつを美術館に向かい、館内を見終えたときのことです。
担当者からお客様がお越しになったとの電話が入り、急いで会場に戻ると担当者が親子連れのお客様を接客してくれていまして、その後を私が引き継がせていただくと、そこで初めて商談が決りましてね~
お客様が私を信頼してくださったことへの想いや、娘が私を気づかってくれた想いなど、いろんな想いがこみ上げてきて、嬉しい気持ちを遙か飛び越え、感謝の気持ちで東京を埋め尽くす陽の当たる出来事でした。
そのお客様とは今もお取引をさせていただいていて、本日、そのお客様からご注文をいただいていた長羽織がお仕立て上がり横浜に発送させていただきましたが、その出来事が対面で商売をさせていた東京での初デビューで、懐かしさもありここに記事にさせていただいた次第です。
あれから13年の年月が過ぎて、新たな扉に手を掛けようとしています。
結果はどうであれ、大事なことを見失わないようにして、自分らしくお客様をお迎えできるように務めたいと思っています。
さて、今回の東京展ではこれからのシーズンに手軽に着ていただける古典柄の浴衣を出品させていただきます。
【高島クレープ・長襦袢スリップ】
主に加賀小紋の染師・坂口氏が染めた綿絽古代型夏衣に竺仙さんの浴衣になりますが、その浴衣を夏のきものとしてお召になった場合の、長襦袢と肌着が合体した下着「高島クレープ長襦袢スリップ」も会場に持っていきます。
掛け合わせの長襦袢のように見えますが、ボディーが高島クレーブ(綿100%)の肌着となり、衿と袖がポリエステルの都となっていて、長襦袢の役割を果たす合理的な下着です。
衿には絽の半襟(ポリエステル100%)が縫い付けられていて、その上に浴衣や夏きものが着れるという優れものです。
着終わった後に自宅で洗濯ができて、この商品を始めて取り上げたときには、全国から注文が入って来て大ヒットした商品です。
背にはえもん抜きも取り付けてあって、とても使いやすい下着というか夏の長襦袢です。
一次はお値段を下げて販売していたときもありましたが、材料費の高騰などから値上がりしていまして、今年から税込み価格5,500円で販売させていただきます。
サイズはM寸とL寸を用意しています。
古典柄の浴衣と合わせてこの高島クレープ長襦袢スリップが一枚あると、とても重宝するのではないでしょうか。
参考にされてください。
と言うことで今日を閉じることとします。
ではこれにて・・・
お休みなさい。