今日から音のない音楽会が始まりましたが、興味を持って見に来てくださったのはお一人だけで、寂しい開幕となってしまいました。
これが現実ですが、目新しい情報を発信するすることで店の存在に気づいてくださる人が何処かに居ると信じております。
その意味では結果を急いでいる訳ではありません。
ゆっくり構えて、和装への固定変える変える切っ掛けとなり、きものが面白いと思っていただける方をどれだけ増やせるかが会を開いた目的でもあります。
といいながらも、業界の厳しい状況を感じ取っていて、同業者がもっと多くの情報を外部に向けて出し合っていかないと、業界を盛り上げることができないと思っています。
考えさせられることが多くありますが、きもの専門店としての誇りを持って、新しい店作りに励んでいけたらと思っているところです。
さて加賀友禅の着物にも音符柄のきものがあるので、今日はそのきものを紹介させていただきます。
そのきものは加賀友禅小紋で、加賀友禅といえば昔から花鳥風月を題材とした柄を基本としていて、自然の風景や草花を描いたものが伝統の加賀友禅模様とされていました。
その中では極めて珍しいきもの柄かと思っています。
模様の付け方が横段になっていて、「花の譜」という柄名が付けられています。
横に並んだ花模様が、春は桜・秋は紅葉と銀杏・冬は梅の模様が描かれていまして、その中に音符柄を入れているんですね~
その小紋柄を楽器柄の袋帯でコーディネートしたものですが、きものの地色が紺系の深い色であることから、明るい色の帯で装いを整えてみました。
模様に合わせ方で音符柄の出る箇所が変わりますが、古典柄に意外な柄が加わって面白いと思いませんか?
ことらの小紋の面白さが模様の入り方に止まらず、生地の地紋がとてもユニークなんですね~
それは注視しないと分かりませんが、五線譜に音符と猫の地紋が入っていることです。
見かけたことのない地紋に驚きがあり、さりげない面白さに心が躍るところがあります。
加賀友禅のきものに音符柄が入っていることに驚きがあり、更に五線譜に音符と猫の地紋が入っていることを知ると、その驚きはお洒落な装いであることに気づかされるに違いありません。
見る人にとって捉え方が変わるのでしょうが、遊び心があって楽しめるきものではないでしょうか。
今回の音のない音楽会では、見たことにないきものや帯が揃えられていて楽しんでいただけると思っています。
会期は来週の23日(木)までとなっているので、お時間の取れる方は覗いて見てください。
ということで今日の記事とさせていただきます。
ではこれにて・・・
お休みなさい。