この店がきもの専門店として大事にしていることに一つに、きものコーディネートのクオリティをどのようにして高めていくかということです。
そこには二つの意味合いがありまして、一つは目利きができて見立てもいいと多くの人から評価していただけるまでになることです。
ここには正解というものがないために、同じような美的感覚を持つ人との出会いをどれだけ持つことができるかということになるのでしょう。
もう一つは、ネット社会が限りなく広がるなかで、スマホやパソコンからアピールしたいと考える商品を、いかにして綺麗な画像を取込んで送り出すことができるのか。
ネット販売の世界では、商品画像のでき映えで売上が変わるというから、店にとっては避けて通れない課題かと思っています。
どちらも重要な課題かと考えていますが、技術がともなう写真の撮り方や見せ方に対して能力が乏しいことに気づかされています。
悔しくてしかたありませんが、しばらくはこのことに知恵を絞ってみたいと考えている私です。
口説きから記事が始まってしまいましたが、その課題としている画像を小千谷ちぢみで写してみました。
取り上げたのはパステルカラーの色合を多彩に使った小千谷ちぢみを夏の風物詩ともいえる花火の柄で夏遊ぶを演出させていただきました、
手前に黄色の竹篭を置いて、バラバラであった商品を一つにまとめてコーディネート。
素敵な組み合わせだと思わない・・・
これでお出かけになられたら、センスの良い女性が町を歩いていると、無言の言葉を多くの人から投げかけられるのではないでしょうか?
この組み合わせに夏用の帯〆と帯揚を加えておしゃれ高めてみましょう。
夏用の帯〆はこの画像の中から選んでみました。
貴女ならどの帯〆をチョイスされますか?
花火柄の上に乗せることもあって、白の組紐に赤のドット柄を選んでみました。
そして帯揚が遊び心に溢れている「かき氷」の刺繍入りの品を使って、夏の装いに「かき氷」で体を冷やしてくださいと言っているかのようで面白いと思いませんか?
この2点をコーディネートに加えてた画像がこちらになります。
白っぽい帯〆が一つ入ったことで、装いに生き生きしたアワーが宿ったと思いませんか?
かき氷の刺繍をハッキリ見せることはできませんでしが、とっても素敵なコーディネートになったと思いません・・・。
夏場のお客様の和装姿を拝見させていただくことがありますが、きものや帯へのこだわりがあっても。帯締め帯揚までこだわりを持っているかといえば、必ずしもそうではありません。
数日前の土曜日のことですが、竺仙さんの奥州小紋小紋にミンサーの半幅帯締めて、着ている装いにあった下駄を探していると言って入店された30代の女性がいました。
渋い装いかと思えましたが、その渋さを打ち消す綺麗な方で、岐阜県からお越しであることを聞いて驚きがありましたが、一つだけ残念に思えたのは、若さを引き出したかったのか、半幅帯に夏物ではないピンクの丸の帯〆を加えられていたことです。
装いの色合に溶け込んでいない感じがしましたが、これも人それぞれの感性だけに言葉にすることはありませんでした。
このことを例にとっても、帯〆や帯揚のコーディネートにこだわりを持つ方が少ない感じがします。
特に帯〆は装いの要になるので、色合の取り合わせに注意を払ってください。
ということで今日の記事とさせていただきます。
ではこれにて・・・
お休みなさい。