朝が寒かったですが、気持のいい秋晴れとなりました。
今日の京都出張は今月14日(金)・15日(土)に開催する東京展に向けての品揃えは少し必要で、和装関係の仕入先を中心に廻ってまいりました。
お取引をさせていただいている京都の仕入先は、自社で商品を作っている先が多く、担当者を何気ない話をしていたときのことです。
この商品を作っている先も、来年の夏物の受注品を最後に廃業するので、この手の商品は作れなくなるんですね~
どうして!と尋ねると、
職人さんが高齢で目も悪くなっていて、後継者もいないことから作れないのよ・・・
伝統技術を継承している職先の若手と云ったら60才代で、70代、80代の職人さんが頑張って物作りをしているとのことです。
こんな話から、私が10年後にはこだわりも持つ商品が作れなくなることも考えられるのじゃない みたいな話をすると、仕入先の人が、10年後じゃなくて5年後どうなっているかが怖い!
そのような話は他の仕入先からも聞くことがあって、数年後には手仕事の着物が激減して、合理化を図って作られた商品が多くなるのではないかと云ってました。
消費者側は物作りをしている川上の現状を知ることはなくて、商品の販売価格を見て、「どうしてこんな高いの!」と、思っているのではないでしょうか?
今年の物価高も影響から作り手はもっと厳しい状況に置かれていて、業界人の一人として、何かが起きる前兆ではないかと思っています。
今の話と少し関係しますが、和装小物を取り扱う先で、ゴマアザラシの防寒草履を目にしましてね~
驚くお値段になっていまして、今年は仕入れを見送ろうかと思いましたが、近く東京展の控えていることから、品揃えすることとしました。
【ゴマアザラシの防寒草履】

私が選んだのはこの毛皮です。
確か6足近くあったと思いますが、一番毛並のいい草履を一足だけ用意しました。
今年も値上がりしていて販売価格は10万円を遙かに超えていています。
10年以上前からゴマアザラシの防寒草履を品揃えしていまして、コロナ禍の時に一度だけ仕入れをしなかったことがありましたが、昨年もお嫁入りしていることを思うと、今年も探している人がいるのではないかと思えるんですね~
だって全国相手の仕入先がゴマアザラシの防寒草履を数足しか揃えていないということは、チャンスがあると思って準備しました。

草履の横巻きも(側面)の毛皮で、オールゴマアザラシ防寒草履となるものです。
在庫に横巻きが合皮になったゴマアザラシ防寒草履があるので、ゴマちゃんはこの2足を東京展に出品させていただきます、
貴重な商品と云えますが、店の防寒草履は全部持っていくので興味をお持ちでしたら気軽に覗いてみてください。
【駅ピアノ】

仕入先を廻り終えてから京都駅に戻ると、決まって足を向けるのが「駅ピアノ」です。
ベンチに腰掛けて、しばらく耳を傾けていましたが、染物を専門に物作りをしている先での会話は、喉に小骨が引っかかったようになっていて気持が少し沈んでいました。
気がかりなことがいっぱいあって、「これでいいのか!」と自分に問いかけながらいた帰りの電車の中でした。
明日は来年の干支となる午をちりめん細工で作るワークショップの日です。
午前と午後に分けて12名の参加をいただくことができて、店内は賑やかな一日になりそうです。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







