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今年は浴衣の動きがまずまずといったところなのですが、お客様の接客をさせていただいて感じていることがあります。
それは何を重点において浴衣選びをしているかということです。
新作の浴衣だと思いますか、それても価格から入ると思いますか・・・
そのどちらでもありません。
お客様の行動は実にシンプルで、一番重要視されることは、ご自身の顔映りがよくて、流行に左右されない浴衣であることが大きなポイントになっているところです。
洋装の世界とまったく異なる点がそこにあります。
こうした浴衣選びはネットからもよく似た傾向が現れていて、過去の情報量の中から浴衣探しをしながら、最も心が動いた品に白羽の矢が立つ感じで商品の問い合わせが入ってまいります。
今朝も県外のかたから、昨年アップした柄と同じものが欲しいとのメールと頂戴しましたが、このような過去の古い情報から問い合わせ数件ありました。
考えてみると有難い話しです。
だって、洋装の世界は昔に商品は価値が下がり、二束三文(にそくさんもん)というころが多いのではないかな~
浴衣市場は完全に二極化しました。
新しいトレンドを打ち出し価格訴求で若者を取り込もうとする戦略と、品質と柄にこだわりを持って市場に送り出す頑固一徹の取り組み方です。
どちらも間違っていないと思いますが、私は後者の方がお客様とお相手していても楽しいし、なにより商品に愛情が持てることを喜びに思っています。
先程、昨年の浴衣地が欲しいとの問い合わせがあった方から、新しく染めることが可能である事をメールでお伝えすると、染めて欲しいとのご依頼をいただきました。
有難いです。
私たちの仕事は世の中の流れに逆らうことなく、皆と一緒に流されています。
時が来れば何の疑問も持たずバーゲンをし、販路を広げる意味でネットショップを開設する。
信頼されるブランドを取り上げれば安心とばかりに、ブランドの冠を戦略に使う。
私も何処か似たところがありますが、一つ一つ掘り下げ自分らしく納得できるものを探し出すようにしています。
そのことが流れに逆らうことがあっても、誇りを持ってお客様と接していきたいと考えています。
この麻に着物に合った帯が入荷したのでコーディネートしたものをアップしてみました。
お太鼓柄の麻八寸の名古屋帯です。
涼しげで、柄の詰まっている着物にはこのスッキリ感が似合います。
帯芯が入らず、このままかがる帯になります。
お値段は¥25、200の品です。
少し言葉を加えたかったのですが、記事が長くなってしまったもので、画像で想像を膨らませてください。
ところで、ネットの出会いからお取り引きをさせていただいている県外のお客様から、ご注文品の着物寸法のことで電話をいただいたのですが、ご用件が終わった後に、アスリートみたいに走り続けている感じがして、たまにも身体を休めることも大切であると、私の身体を案じてくださいましてね~
お買い物をしていただけるだけで充分なのに、私を心配してくださるなんて・・・
ありがとうございます。
嬉しかったです。
では、今日はこの辺りで終わりにします。
お休みなさい。