日が暮れ始めた頃に、雪が消えた大地にチラリチラリとボタン雪が舞い落ちて解ける様はどこか儚いものがありました。
しばらくでその雪も止みましたが、少し早いなごり雪なのかも・・・
気の早いことを呟いていますが、カレンダーと北陸の天候が噛み合わなくて喜んでいいのか複雑な気持ちでいますが、どのような天気であっても2月は2月。
お客様の購買意欲は影を潜め、心が感じ取れる春はまだ先なのかもしれませんね。
と言いながらも春の店作りに余念がなく、新しい看板が先頭に立ちました。
「入卒のきもの提案 色無地展」です。
これはお客様の層を絞り込み入卒と色無地の着物を結びつけたもので、今の時期ならばオーダーメイド仕立てが間にあうことから取り上げたものです。
しかしながら色無地の魅力を伝えることに難しさを覚えていて、新規の人が尋ねたくなるメッセージなのかが気になるところではあります。
店内の一角は幾種類かの色無地と帯をコーディネートしたものが並び華やかさを増しています。
それは私流の提案の仕方で、色無地の価値観をどこまで届けられるかが課題といえるのかもしれません。
模様のある着物と違って色だけで着姿を綺麗に見せなくてはならないので、見立ての技が問われる着物です。
それだけに、トータルコーディネートにこだわりを持って、お客様のご要望に応えられる提案が120%以上の満足度になるものにしたいと考えています。
話題性に乏しい企画にならないように頑張ってみるつもりです。
そして店内は風呂敷と色無地、更には春を伝えるお雛さまの木目込み人形や和物インテリアグッズが核となる品揃えへと移り変わりました。
勝負とばかりに意気込んでいますが、お客様は動いてくださるでしょうか?
ここから話題は変わります。
現役を引退した大物スポーツ選手が法律に触れる薬物を使用して、盛んにメディアに採り上げられていますが、新しい情報が流れる度に「どうして?」、という疑問符が付いて廻ります。
それは誰もが敬う栄光を手にした人間が未来を投げさしたかのような転落の道を選んだ心の弱さとのギャップに驚かされるものでした。
彼は一つの目的を持って夢を叶えるために人一倍努力をしたのではないかと思いますが、自己管理と周りの人への感謝の気持ちが足りていなかったことが人生を狂わせたのではなでしょうか?
彼とは比較にならないちっぽけな人生を歩んできた私が言うのも差出がましいのですが、喜びや悲しみって一緒に共有してくれる友達や家族がいるから、生きている実感を味わえるものだと思います。
輝いている時は近づいて来る人もいるでしょうが、信じれるのは本気で愚痴をこぼせる友達や家族ではないでしょうか?
心が通い合わば、自然に感謝の気持ちが湧き上がっり何が大切なのかが見えてくるものです。
彼はその見極めができなかったのでしょう。
それと一人暮らしをしてみて気づいたことは、だらしない生活をしていると歯止めが効かなくなることです。
だらしない生活は心を腐らし、自分で作ったルールも平気で壊すだけでなく、いつしか不満の矛先は人間関係や社会の仕組みに向かっていくのではのではないでしょうか?
メディアの映像から映し出される身なりをみていると、だらしない生活を送っていたのではないかと想像されます。
人のことを言える立場ではありませんが、どんなに綺麗事を唱えていても歯車が狂い始めると冷静な判断ができなくなるもので、素直な心を持ち合わせていれば世界が変わることを信じようとしなかったプライドが邪魔をしたのかもしれませんね。
薬を手にする前に、人生の落とし穴に気付こうとしなかった反動がこのような結果を招いたのではないかと思いますが、「人の振り見て我が振り直せ」という格言があるように、自分を律して感謝の気持ちを持てる人間でありたいものです。
それではこれにて・・・
お休みなさい。