台風10号の影響でしょうか、風が止むことがなく日が陰ると気温も下がるもので、夏が遠ざかりつつあることを感じさせられています。
8月も残すところ後わずかになり、市場の消費者心理は秋へと向かっているように思われますが、この時期は力強さの欠けていてお客様の少ない一日でした。
現在店は夏物の引っ越しで、順番に空きスペースに秋冬商戦に向かっての品揃えと、売り場の秋の演出に時間を割いているところですが、気の緩みもあって予定通り事が進みません。
それでも少しづつ店内の彩は変わり始めていて、和雑貨の一部に取った風呂敷コーナーもこうして並ぶと いよいよ秋商戦が始まった気持ちになります。
この一角を見ると着物屋さんでないみたいですが、親しみやすさに気を配りディスプレーしたつもりです。
明るい雰囲気を出すことができて、和の世界へ引き込むことができたのではないかと思っていますが、売約となった帯のタペストリーも見本品として飾らせていただくことに致しました。
ここにPOPを加え、店の新しいサービスとして帯の再生を呼び掛けてみたいと考えているところです。
その意味でも、ここのコーナーは帯の再生が目玉にしたいと思っています。
そして、このコーナーに忍ばせたウサギとネコの置物。
ソーラー電池で両足が振り子のように動く品ですが、お客様の目線を引きつけたくてここに並べてみました。
なかなか可愛いでしょう。
このような感じで、売り場にメリハリを持たせながら秋を演出しているところです。
今月中には商品のディスプレーを終わらせたいと思っているので、お近くの方は夏から秋へと変身した店内を覗きに来てくださいね。
ところで今日も数件の京都の仕入れ先が店に寄ってくれてのですが、市内の老舗呉服店が店をたたんだことを聞かされましてね~
「ここもか~」と、身近に起きた厳しい現実を知ることとなりましたが、仕入れ先の話によれば、全国にこのような予備軍の呉服店が少なくないそうです。
どこの呉服店さんも新規客が増えず、増やす努力もしないままに、ただ、お客様が来るのを待っているだけの店が多いことを嘆いていました。
経営者が高齢であったり後継者が育っていないこともあるのでしょうが、どうして新規客が増えないのかがよく解りません。
着物離れが進んでいても、消費者心理を紐解く努力を続けていたなら、何を変えなくてはならないかが視えてくると思うのですが、踏み出す勇気がなかったのでしょうか?
それとも着物離れが仕事への意欲を削ぐものだったのでしょうか?
この店も褒められた経営をしている訳ではありませんが、同業者が少なくなれば、どこの店で着物相談したらいいのか困っている人が必ずいるはずです。
それは着物のシミ取りや縫い直しといった、利益を取れるものでない仕事かもしれません。単なる着物TPOの相談で終わるケースもあるでしょうが、その接点を大切にするだけのことで喜んでいただけたとしたら、そこから物事が始まるのではないでしょうか?
他にも考えたら、経費を使わなくても労を使えばできたことがたくさんあったはず。
そのようなことを思うと残念でしかたありません。
私たち人間は努力している人に学ぶ力を持っています。
ここが他の動物と違うところですが、ここにもう一つ必要なことは「夢」なのかもしれませんね。
小さくてもいいから、追いかける夢を持つことの大切さを担当者の方と話をしていて感じるものがありました。
これも人それぞれの生き方の価値観で変わるのでしょうが、体が健康な間は、時代がどんなに変わろうともこの仕事に誇りを持って、お客様に喜ばれる店を築いて行きたいですね。
それでは、今日はこれにて・・・
お休みなさい。