ここ数日、夜になると咳が止めらなくて、昨夜は眠ることができませんでした。
自力で治すつもりでいましたが、年齢を重ねると免疫力が衰えたのか昔と勝手が違うことに気づかされています。
そんな状態で店にいるものですから、集中力を失っていて仕事をしているというよりかは、お留守番状態になっていて情けない気持ちでいるところです。
一日を駆け足で駆け抜けるようにして時間を使っている私からすると、今日みたいな日は時間を無駄使いしているように思えてなりませんが、こんな日だからこそ、振り返る時間があってもいいと思っています。
私の仕事である着物業界は、年々市場が小さくなっていまして、仕事に従事する人も商品も少なくなっているのが実情です。
言い方を変えれば、商品が売れて行かないから新しい商品を増やすことができなくなっていて、職先では仕事が入ってこないから、人件費などの経費を減らすことで利益を確保しているというのが現状で活気のある業界とは言いにくいところがあります。
この状態が続き、チャレンジすることを怠っていると、廃業へと追い込まれる先が増えて、益々市場が小さくなることが想像できます。
誰もがまだ先のことだと思っているようですが、どこかで食い止めなくてはなりません。
その責任が業界で仕事をしている我々にあり、業界の仕組みにメスを入れる必要性があるのではないでしょうか?
作り手と売り手とは見方考え方が違いますが、消費者に愛される業界でなくてはなりません。
着物初心者のお話を聞かせていただくと、呉服店さんに顔を出すと売りつけられるという経験を何度かされているようで、怖い存在になっているようです。
ここに呉服店離れが起きていて、愛される店とは真逆の体質で気軽に相談ができる店とは言えません。
小売店の立場からここを変えていかないと、着物初心者の応援団的な店にならないのではないでしょうか。
そして思うことは、商品のブランド化と作り手側の価格設定もこれから必要とされるのではないでしょうか?
浴衣関係はブランド名が明確になっている商品が増えていて、販売価格も定められているから、安心して取り扱いができます。
このような仕組みが絹商品の世界でもあっていいと考えています。
ブランド名と販売価格が明確になっていると、暴利な販売価格を付けて割引しをしてお得な買い物ができたように見せかける販売法も少なくなるだろうし、ブランド名が付いていると選ぶ側も安心感が持てるのではないでしょうか?
難しい問題があることは承知していますが、ここ整理すると、トリック商法みたないな接客は激減するのではないかと思います。
要は着物を知らない方が少しでも安心してお買い物ができる環境を整えることが優先されるべきで、透明性が私たちの業界に欠けているのではないのかな~
着物愛好家に寄り添うということは、消費者の目線で考えるということで、一つ一つ改革を推し進めていくことで業界の足腰が強くなっていくものだと考えたいです。
今日の記事にこちらの映像をアップしてコーディネートを語るつもりでいたのですが、業界の改革を記事にしたことで、脳のスタミナを使い果たしてしまいました。
映像だけになりますが、横段のボカシ小紋に合わせた袋帯は22日からの感謝祭に出品させていただく品です。
言葉が足りなくて申し訳なく思いますが、これで終わらせていただきます。
では、お休みなさい。