この写真は何に見えますか・・・・・
レースのカーテンみたいに見えるかもしれませんが、単衣から真夏にお召しになれる無地の着物なんですよ。
この着物は生地の織り方が変わっていて、夏の色無地として代表的な絽 (ろ) 無地とはまったく違い、どちらかというと紗 (しゃ) 織りになったシャリ感のある素材です。
従って暑い季節にお召しになられても、汗で着物が肌に吸い付くような違和感が少ないように思います。
それにもう一つ、風変わりな特徴があるんですよ。
それは、生地にラメ糸を織り込んであり、見る角度によってほのかな輝きを放ちます。
(写真からもお判りになれると思います)
色無地というより上品でパーティドレスっぽいフォーマルの着物という感じです。
このようなタイプの着物を私の奥さんは好きなんですね~
お母さんが選んだ着物ではありませんが、帯の合わせ方で略礼装にもなれば、街着にもなる都会的な着物だと思います。
この無地の着物をオシャレにコーディネートしてみました。
柔らかい雰囲気を壊さないように、シルバーの夏用の染め帯を合わせてみました。
一人で酔いしれていますが、カッコいいでしょ。
こおして離れると ラメ糸が織り込んであるようには見えないのが、この素材の特徴です。
夏を涼しく、ゴージャスに・・・・・・・
模様がないのに静かに語りかける上品な無地の着物を紹介してみました。
私の店は浴衣を中心にした 「浴衣の館」 状態になったいます。
沢山の種類の夏物の着物がありながら浴衣に焦点を絞り込むというのは、きもの専門店らしくないかもしれませんね。
違う見方をすれば、単価の低い商品で勝負をかけたギャンブルみたいなものです。
浴衣で新しいお客様との出逢いを増やしたいという想いもありますが、それ以上に浴衣をきっかけに着物の面白さを再認識してもらいたいという強い想いがあります。
きもの初心者に着物遊びの種をまくという考え方です。
お客様のニーズとこの店の考え方が噛み合わないということも この先出てくるかもしれませんが、地域の方と向き合ってストレート勝負。
そしてこの店が目指すのはただ一つ、お客様を和服で綺麗にしてさしあげたいということです。
そんなことを毎日考えながら 私の独楽 (こま) は浴衣を軸にして勢いよく回り始めました。
今から、これから・・・・・前進です。