タイトル「感動のコーディネート」・そして新作の鼻緒

 

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昨日4月に開催する「卯月展」の案内状が出来上がってきました。

今回のタイトルは『感動のコーディネート』で、ストリーを作ってみましたが、ここに至るまでにいろんなことを考えさせられました。

 

それは現在の社会情勢もあれば、共にこの店を築いてきたパートナー(妻)がいなくなったこともありますが、最も頭を痛めたのは、これから先の私の店のあるべき姿です。

 

現在の店をここに構えて15年の歳月が過ぎようとしています。

その間、日々の店作りに知恵を絞りながらも年に何度か業界の動きを参考にし、イベントを積み重ねてきました。

ところが最近、そのイベントの取り組みに疑問を持ち始めているんですね~

 

会の中身よりお客様を刺激し会場に足を運ばせる、いわゆる販促が先行してしまって、着物愛好家が会を楽しみにするという趣旨とは違ってきているように感じています。

 

そのようなことを心に抱きながら、ここ数年新しい取り組みができないかと試行錯誤しながらも催事を続けていますが、納得のいく結果を得られていません。

 

一方で私の店を支援してくださっている仕入先に目を向ければ、専門職の技術を駆使し季節に合った新しい品を創り続けています。

私たちはそれらの商品を、着物離れを引きとめようとして最新の染だとか希少価値の高い着物だとか言って付加価値を付けて紹介していますが、その商売のあり方にも疑問を持っていています。

 

着物を知らない人が世の中に沢山いるから、量産品と、こだわりの商品の差別化を図るための演出だと思うのですが、それにしても度が過ぎていて、本質の着物の楽しさが失われているように感じる昨今です。

 

専門職の物創りをする仕入先がいて、小売店の先の消費者さんは、予算に合った着物を探していたり、着物で綺麗になりたいと願う人がいる。

そのような単純な仕組みなのに、お客様のお役にたてていないもどかしさがあります。

 

私達のライバルは、同業者でもなく異業種が着物を取り扱っていることでもありません。

最近のメディアで騒がれている価格競争でもないと考えています。

 

生活習慣が着物を遠ざけている環境こそが一番のライバルです。

 

その現実に受け止めるにつれ、着物を着てみたくなる魅力造りが求められているのではないかと考えさせられます。

 

そのようなことを積んだり崩したりして卯月展のテーマを『感動のコーディネート』にしました。

訳の判らないタイトルだと思われる方が多いと思いますが、私の店の特徴を仕入先の商品と技で表現してみます。

 

このご案内では、お得意様に強烈な刺激を与えることができないかもしれませんが、これから先の店作りや催事のあり方を考えて、新しい切り口で望んでみようと思います。

 

仮に私の想いが伝わらなくても、後悔したくありません。

 

そのことより、単純な会がどれだけ魅力的であるかを時間がかかっても追求していくことが、育てていただいたお客様や仕入先への恩返しだと考えたいです。

 

いつも強がりを言っていますが、正直なところ不安が混在していてるのも事実なんだすよ・・・・・。

 

新たなチャレンジがこれから始まります。

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これは新しく入荷したオーダーメイドの鼻緒で、台と鼻緒を組み合わせて「すげる」タイプの品です。

卯月展にバージョンアップしてご紹介したいと考えて、その荷物が今朝届きました。

 

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鼻緒が可愛いでしょ・・・・(鼻緒¥10、500の品)

オーダーメイドの草履や下駄は鼻緒を取り替えて楽しくことができます。

勿論、まえつぼの色もお好みの色に取り替えること事も可能です。

(まえつぼとは鼻緒の前の部分のパーツ)

皆さんは着物には草履が一組あれば充分だと考えているでしょうが、これから気候が良くなると街着などの小紋や紬などに、このような下駄もカジュアル感が増して楽しいものです。

 

草履と下駄の違いを一言で言い表す事はできませんが、靴とスニーカーの違いのようなもの。

スーツやドレスだとパンプスのような靴になりますが、Tシャツやジーンズだとスニーカーが似合う事ってあるでしょう。

 

それと同じ理屈が着物にもあるんですよ・・・・・。

だから下駄は「浴衣の時だけ」という考え方をしないでくださいね。

 

花見の時などに、紬に下駄を履いてお出かけになると着姿の柔らかさも一層増すのでは・・・・・ 

 

後3日で4月になり、時は春と言いたいところですが、連日真冬の寒い日が続いていています。

早く温かくなって欲しいな~・・・・・

 

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