お茶着の訪問着・そして「きもの専門店のライバルとは」

 寒くなると身を潜めたように来客が少なくなり悲しくなります。

雪が降るとどうしてもハンディを背負うことになる訳ですが、奮い立つ気持ちを探しながらも、ここはじっと我慢なのかな~

 

格闘する日々が続いていますが、仕事を楽しむことを考えないといけませんね。

 

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それでは今日の投稿です。

 

 

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季節を感じることのない訪問着をアップしてみました。

色無地をワンランク上げた着物で、控えめな着物でありながらも上品さを失わず、帯が合わせやすいのが特徴です。

 

それに年代幅も広く、袷の時期だったらいつでも着れて、お茶などの習い事をしている方には喜ばれるのではないでしょうか・・・。

 

裾(すそ)の画像を大きくしてみました。

 

 

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裾ボカシの黄色がベースの色を引きたて、蒔き糊のタタキが、より訪問着らしく仕上げています。

そして、ボカシが袖山から肩にかけて入っていることで、 他の着物にはない味が隠されているように思います。

 

お仕立て上げると30万円代の訪問着になりますが、参考にしてみてください。

 

 

さて、ここから「きもの専門店」さんのライバルという話しを私なりの解釈で書いてみたいと思います。

 

バブル絶頂期であった頃は、私のライバルといえば同じ同業者で、地域の呉服店であったり、ショッピングセンターに店舗を構えていた全国チェーン店でした。

 

当時は商品は違えども、価格やサービスで比較さらてもので、景気低迷が続くと、しだいに呉服店さんも少なくなり、昔のような売り込み合戦は姿を消しつつあります。

 

変わって市場に生まれたのがリサイクルショップです。

タンスに眠る着物を買い取り、格安で販売するという商法です。

 

またたくまに、その仕組みは全国に広まり多くのファンを集めることとなりました。

ここに私達のライバルが出現したことになります。

安さと手軽さは、眠っていた若い年代層の心を捉えたのでしょう・・・。

和装市場へと引き込んでくれたまではよかったのですが、呉服店とは交わりにくく、新しいスタイルを創り出している感じがします。

 

他にも手軽さを売るとしたレンタル業界があります。

着物レンタルは昔もありましたが、着物を知らない世代が増え始めると、レンタルの注目度は高まり、振袖の利用度は呉服店さんの誂え振袖を抜いてしまっているのではないでしょうか。

 

そして、これらの業界を上回り勢いで増えているのがネットショップです。

その中には呉服店さんも入り込んできていますが、販売の仕方の違いについていけない店も多く、時代の変化に指を加えている状態です。

 

それから最も大きなライバルは、なんといっても日本人の生活様式でしょう。

生きて行くのに必要な「衣・食・住」の「衣」を洋服に奪われてしまってはね~・・・。

いろいろ知恵を絞り着物振興を行ってはきていますが、打ち上げ花火みたいで、生活の中に入り込んで行かないのが現実です。

 

 

時代の変化の中で昭和の時代を懐かしんでばかりいられません。

ぼやぼやしていると、「きもの専門店さん」の姿が激減することも考えられます。

 

仕事の価値を高める努力を、今一度見直し、足腰の強い業界にしなければなりません。

どうすればいいのでしょう・・・。

 

 

信念を持ち、仕事を楽しむところから見えてくるものがあるのかもしれませんね。

(自信がないのに生意気言っちゃいました。)

 

長い記事になりましたが、これにて終わらせていただきます。

それでは皆さんお休みなさい。