春物の訪問着と着物を着る前の下準備リスト・そして次女の涙

 今日の日差しは春です。

空は何処までも青く、風もなく、しばらく忘れていた陽気だったかもしれません。

 

そんな今日、我が家では大きな出来事が起きました。

その話については、後ほど触れるかもしれませんが、まずは春を思わせる天気に、春の訪問着をご紹介したいと思います。

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春の装いと言えば、真っ先に思い浮かぶのが入卒の着物です。

 

この地域でも、小学校の入学式となるとランドセルがあるいているようなピカピカの一年生と着物をお召しになったお母様方が学校へ向かう姿を多く見かけます。

 

実に微笑ましい光景で、着物がお子様の節目を祝っているかのようです。

 

ここにアップした訪問着も入学式のお母さんの着物としてお勧めしたい品で、模様が全体にありながらも、控えめな色使いが人の目に優しく映ります。

 

 

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シボのある縮緬(ちりめん)生地に形友禅で模様あしらい、上前に2か所刺繍を加えた古典柄で比較的リーズナブルな価格帯の訪問着です。

 

このような柄使いに着物は流行に左右されないから飽きがこないように思います。

お茶会の席や、お友達の結婚式の披露宴などにも活用していただけるのではないでしょうか・・・。

 

ここまでは着物の提案でしたが、春の訪れと共に着物をお召しになられるご予定の方は、仕舞い込んである着物の点検をしておいてください。

 

その点検とは、

・ 着物や長襦袢などにシミやカビが出ていないか。

・ シワになっていないか。

・ 合わせる帯〆帯揚げ重ね衿などの小物や草履バッグは揃っているか。

  (その中には足袋やかんざしも揃えておきましょう)

・ 長襦袢に半衿が掛かっているか。

・ 着物着付けはどうするのか。

 

以上のことを前もって準備しておかれると慌てることがないと思います。

 

もしもカビやシワがあるようでしたら、早々に呉服店などで相談してみてください。

状態によっては時間が掛かる場合があることから早めの対応をお勧めします。

 

勿論私の店でも受け賜わっているので気軽に相談してください。

 

 

さて、これからもブログを続けて行く中で、皆さんに知っておいて欲しいことがあります。

今からお話することをブログにするのはどうかと思いましたが、お目出度いことでもあり打ち明けることに致します。

 

それは2月10日金曜日の夜の事でした。

 

10時過ぎに仕事を終えて戻ってきた次女が、話ししたいことがあるというのです。

その時私は茶の間で横になってテレビを見ていて、テーブルの反対側に座った娘の口から、「お腹に赤ちゃんがいるかもしれない」、というのです。

 

娘は高校時代から付き合っている同じ年の彼氏がいて、私達家族と一緒に食事をしたりして好感の持てる男性で、いずれは結婚するだろうと思っていました。

 

それが・・・・・

 

打ち明けられた時は私の体の血が逆流するのが判りました。

とても複雑で、しばらく言葉が出ませんでしたね~

 

沈黙が続いた中で娘は、か細い声で「授かった命だから産みたい・・・」

 

その時は、いろんなことが頭の中を駆け巡りました。

生活が出来るのだろうか・・・

彼氏はどう思っているのか・・・

親として何を言ったらいいのか・・・

 

毎朝早く仕事に出かける長女と長男がいて、私はお湯を沸かしコーヒーを点て、洗濯機に洗い終えた洗濯物を干し新聞の目を通す。

 

その間、階段を叩くようにして降りてくる次女がいて、身支度を済ませると逃げ出すような勢いで職場に向かう娘。

 

最後に簡単な食器の洗い物を済ませ、自宅のカギを掛け店へと向かうと、それからは仕事の事ばかり考えて一日を過ごす。

 

帰りは長女は一番早いみたいで、家族の食事の準備が出来ると一旦家に戻り、二人だけの食事。

そして他の二人が戻る。

 

同じことの繰り返しをしながらも、妻の亡き後を長女に助けられながら家族と店を守ることに必死で、子供たちの結婚のことを考えようとはしませんでした。

 

ただ、このままではいけないと思っていて、それぞれが自立した人生を歩んでもらいたいと漠然としたものがあっただでした。

それが突然、姉妹の順番を飛び越え「結婚と赤ちゃん」が同時に押し寄せた時は動揺を隠しきれませんでしたね~

 

親としてアドバイス出来る言葉を探すにが精一杯で、何を話したかよく覚えておりません。

とにかく心配で、現実を受け入れ、彼氏の気持ちを聞きたいと言ったことだけは覚えています。

 

それから数日後、雪が降り続いた寒い日のことでした。

家に戻ると次女が珍しく部屋着で流しにいるもので、「仕事休みだったの・・・?」と、問いかけると、

ご飯の支度をしていた長女が、

「お腹の痛みがあって婦人科に行って来たらしいよ・・・流産する危険性が高いと言われたみたい。」

 

3人で囲んだ食卓で、涙を流しメソメソしている次女の姿を見た時は、

「一番苦しんでいるのはメソメソしている目の前の娘なんだ、自分に何が出来るのか判らないが力になってやらなくては・・・」

 

その時初めて、迷いがあった私の気持ちは吹っ切れ応援してやろうと思いました。

 

腹巻をして身体を冷やすな・・・

仕事を休め・・・

掛け布団の上に一枚何か掛けて寝ろ・・・

規則正しい食事をしろ・・・

 

「などなど」と、言いたいところですが、他に何を言っていいのか思い付きません。

こんな時、母親がいない事がふびんで可哀そうになります。

 

その一方で、私に会いに来ない彼氏のことが気になっていて、娘に催促すると、母親と一緒に尋ねたいとの連絡が入りました。

そして、お会いする日が今日だったのです。

 

彼氏の考えも考えも聞かせてもらいましたし、彼氏以上に娘を大切に思ってくれているお母さんの気持ちも痛いほど解り、どのような形になろうとも二人の結婚を認めることに致しました。

 

だって娘は、彼氏とそのお母さんに完全に心を奪われてしまっていることが良く解りました。

私の知らない事を彼氏のお母さんはいっぱい知っていて、親としての立場がありませんでした。

それに母親代わりが今の娘には必要です。

 

本当の苦労を知らない彼氏と娘、我慢できない事があっても乗り越えて行けるでしょうか・・・

そして、親として何が出来るのか・・・

考え始めたらキリがありませんが、妻の子供である娘を信じてやりたいです。

 

「お母さん、これで良かったよね~、娘には充分なことをしてやれないかもしれないが、愛情だけは星の数だけ渡してやりたいな~」

 

 

そうそう昔彼氏のことを記事にしたことがありますが、名前は私と同じ「まさひろ」と言って21歳なんですよ。

心配な気持ちがお解りいただけるでしょ・・・

 

これでスッキリ致しました。

これから私のブログに次女も登場することでしょう。

 

長い記事になりましたが、これにて閉じることにします。

それではお休みなさい。