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投稿の準備が遅くなってしまいましたが、今日は石川県で織られている牛首紬を紹介したいと思います。
着物愛好家の方であれば、私が言葉を添えなくてもご存知でいらっしゃると思いますが、市場に流通している牛首紬のほとんどが後染めと言って白生地から染められてた訪問着や附下げ、小紋や無地が多いかと思います。
今日私が取り上げるのは、その先染めではなくて、最も伝統的な技巧で糸を染めてから織る先染めの紬です。
白生地から染められた紬より紬織りの着物は牛首紬全体の生産量から比べると、ほんのわずかの量だと聞いていますが、その紬織りの縞柄が店に届きました。
牛首紬が作られているのは石川県白山市で、私の店も白山市にあることから産地からいちばん近い小売店が私の店です。
なのになかなか縞柄の紬を揃えることができません。
それだけファンが多いことと、数量が作れないことが店との距離を遠くしている感じがします。
いい機会なので、いくつかコーディネートしてみましょう。
右側の藍色の細かな縞をコーディネートしました。(緯に節があるのが牛首紬の特徴です)
遠くから見ると紺の無地に見えますが、この牛首紬に故知念貞夫さんが染められた紅型の帯を合わせてみました。
着物は何も語りませんが、深い味と静かな世界に咲く大人の魅力を伝えてくれます。
衿に白の半衿が入るととても素敵な着物になることでしょう・・・。
本物と言える着物には本物の帯がよく似合いますよね~
グリーン系の縞にも染め帯を合わせてみました。
このさりげない着こなしと、カジュアル感がとても好きでしてね~
初売りにこれらの牛首紬が登場致します。
お値段は取り扱い店にご迷惑がかかるといけないので、ここでは申し上げることができませんが、面白いコーディネート提案をしたいと考えているところです。
ところで、今年も後わずかになりましたが、毎日初売りの準備で気ぜわしくしています。
町はずれの郊外店に、それも寒波で太陽はすっかり影を潜め、雪が積もり店に立ち寄りにくい初売りになるかもしれないのに仕事の手を休めようとはしません。
そこには私の信念があります。
それは一人のお客様の為にこの店があるということです。
お越しになられたお客様に満足していただきたい・・・
そのためにも今出来ることにベストを尽くす。
単純なことですが、その積み重ねが店の信頼を築いて行くと信じている私です。
それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。