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木曜日のことだったと思います。
ネットでの検索順位を上げるSEO対策の電話が店にありました。
これまで、このような電話を数十件といただいていて、すべてお断りしていたのですが、店まで伺って説明をさせて欲しいと言われたもので、軽い気持ちで、聞くだけになるかも知れないがそれでも良ければと、お会いする日時を決めさせていただいたのです。
その日が今日の午後1時でした。
そして、約束の時間ピッタリにSEO対策の営業マンが大きなバッグを提げて名古屋から一人の男性がお越しになられたのです。
お客様があったので、しばらくお待ちいただいてから挨拶を交わし、会社の説明から始まり、本題の話しへと話しが進みました。
熱心に説明をいただいたこともあって、ウェーブ上でSEO対策がとても大切であることが分かりましたが、そのサービスには料金が発生するだけに、私としては慎重にならざる終えません。
ましてや、受け入れる準備も必要だし、他社のサービスも知りたいと思うのは当然のことです。
それで、この時点では返事ができないことを申し上げると、ボランティアで来ているのではないと言い始めましてね~
険悪なムードに包まれ、それはもう大変でした。
その間にもお客様がお越しになられていて、話しが中断したりもしましたが、午後6時半近くまで粘られ、帰り際には、プライドを傷つけら気分が悪いなどと呟いて帰って行かれました。
彼は必ず仕事が取れると思って、はるばる名古屋からこられたのでしょう。
私は頻繁に電話が入るSEO対策がどういうもので、それが店にどのようなメリットがあるり、その手助けをIT産業の会社が、内部で何をしているのかを知りたかっただけです。
そこに、彼とは大きな距離がありました。
また、オンラインショップを私一人で動かせない状態の中で、検索順位を上げたところで、お客様の迷惑を迷惑をかけるだけです。
もしかしたら、積み上げた信用を失うかもしれません。
彼は早く動き始めた方が得策だと力説されていましたが、どう考えても時期尚早です。
心の中で、時間と経費を使わせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、険悪なムードの中で、心の内を素直に伝えることができませんでした。
現在、ネットでの買い物が増えていることは承知しています。
経営者はその流れの中に雪崩れ込むようにしてネットの世界に飛び込んでいますが、一つ疑問に思う事があります。
集客を集めることばかりに頭と経費を使っていて、本質の商品の質とかサービスの向上に努力を怠っている店が少なくないのではないでしょうか?
ウェーブ上で話題になる会社は、すべての条件が整った成功事例に過ぎず、その事実を知るアマチュア軍団はネット戦略に力を入れれば現在の環境が変わると、思い違いしているように思えてならないのです。
特にアナログ派の私にはそんな感じに見えてなりません。
IT産業に関わる人たちからは、店舗の価値を上げる切っ掛けとなる言われそうですが、これまで価値を上げることができない店が、一気に輝く店になるとは思えにくいのです。
経営ってそんな生易しいものではありません。
されど、ネットでの店作りを見逃すこともできません。
つまり、他人任せではなく勉強が必要なんですね~
帰り際に、最近御ひいきをいただいているお客様お越しになられ、穏やかさを失った私は平常心で接客ができない状態まで落ち込み、後味の悪い出会いになってしまったことを残念に思ったしだいです。
話しが突然変わりますが、ようやく新しい空気を吸いに、明日、京都に向かいます。
ここしばらく新しい商品も入っていなく、このブログが本物の日記になってしまっていて、きもの愛好家には退屈だったように思っているところです。
この4月に開催予定の店舗開設20周年特別催事に向けての相談もあります。
忙しい出張になりそうですが、気を引き締めて職先を見て回りたいと考えています。
長々と綴りましたが、今日はこれにて・・・
お休みなさい。