♥
今日は単衣用の着物として、街着を小粋にコーディネートしてみました。
その前に単衣の着物について少し説明を加えてみます。
単衣とは、裏地が付かない仕立て方のことで、暑さ対策を考えた着物のことです。
この単衣の着物も、大きく分けて2種類の性格を持つもので、「7・8月頃」の盛夏の着物と、「5・6月頃」と「9・10月頃」の着物に分かれます。
一つの目安としてお考えいただきたいのですが、今日は「5・6月頃」のおしゃれな着こなしを紹介したいと思います。
その装いがこの画像のコーディネートです。
着物はグレー地に縞柄が入った小紋なんですが、画像の右側が少し色が変わって見えるでしょ・・・
ピンクの色を入れてグラデーションを出しているんですね~
「江戸の粋さ」と、いいたい小紋ではないでしょうか?
その着物に初夏を伝えるアヤメの染め帯で季節を表現してみました。
沈んだ色に、明るい帯で色合いの強弱を付けることで、アヤメ柄が浮かび上がり、小粋な装いになったのではないかと思います。
腹はこのような感じで、装いの色を濁さない色合いで帯〆と帯揚げ色を整えてみました。
アヤメ柄の色合いともマッチングして、清潔な感じが引き出されたのではないかと思います。
おしゃれって、必ずしも斬新な色や特徴のある模様で組み合わせることだけではありません。
このように季節柄を身にまとうことは、正統派のおしゃれを味わうことができて、品の良さに誰もが心を奪われることでしょう。
ここまでのコーディネートができたなら、もう一つ踏み込んでおしゃれ感を仕上げてみたいと思います。
このような、紋紗(もんしゃ)の黒地の水玉模様で長場織を合わせていただけると、貴女のおしゃれ感はマックスまで届くのではないでしょうか?
透けた感じが涼しさを誘い、初夏を感じさせる着こなしとなることでしょう。
いかがですか?
とても素敵なコーディネートになったでしょ・・・
紋紗の長場織を、業界用語で「ちりよけコート」と呼んでいますが、コートとして活用されも素敵かと思います。
来る18(土)からの卯月展では、単衣用のお羽織やコートを幾品か、ご紹介したいと考えていますが、これからの季節に一枚持っているとおしゃれを楽しめると思います。
是非参考にさせてみてください。
ところで、春の会(卯月展)まであとわずかとなりました。
毎日朝が来るたびに、今日はこれとこれを終わらせてしまいたいと思って店に出るのですが、段取り良くことが進みません。
会が始まるまで密度の濃い仕事が求められ、しばらくはオーバーワークになることでしょう。
るだけに、気持ちが落ち着きません。
少しづつ会の概要をブログに綴れたらと考えています。
期間は18日(土)~21日(火)までの4日間ですので、よろしければ遊びに来てみてください。
では、今日はこれにて・・・
お休みなさい。