爽やかな「ツバメ柄の染め帯」・そして県外からの着物相談に心が震えました

 今日から展示会の会場準備に入りました。
いつものように畳を入れるために、商品や部品を動かし売り場を広げることから物事が始まります。
商品を収納している場所も売り場に使うことから、物が溢れ、この整理に2・3日かかります。
とても負担となる地味な仕事で、店の奥は泥棒に入られたのかと思うほどに乱れた状態で一日が終わりました。
月曜日は朝から着付け教室があるだけに、教室ができるスペースを確保しなくてはならないのですが・・・
そんなわけで、エネルギーを使い果たしてしまいました。
こんな日の投稿はとても辛いものがありますが、日記だと思って書き始めたところです。
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昨年の12月に注文してあった帯が店に届きました。
私はこの染め帯のことをすっかり忘れていましてね~
時間が空くと記憶が飛んでしまって、仕入れ係として注意しないといけませんね。
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こちらの染め帯は単衣から夏用の商品で、市松取になった麻素材にツバメ柄を描いたものです。

ちょうど今時分から、南国で冬を過ごしたツバメが日本に渡ってくる頃ですが、風に乗って生き生きと飛んでいるツバメの姿を墨色でけで映しだされています。
清々しさを感じ取っていただけるかと思いますが、単衣用の紬とか上質な浴衣などに合わせると素敵でしょうね~
何も語らずとも、小粋さを伝える帯だと思います。
少し話が脱線しますが、今回の卯月展では「おしゃれな帯コレクション」という括りで、ご自身の着物を、これまでと違う装いに変えてみませんか?
そんな問いかけをさせていただきました。
着物は帯を変えることで、季節感が表現されたり、遊び心を引く出すことも可能かと考えての提案です。
お客様の望みをどこまで満たすことができるのか、難しい課題ではありますがチャレンジしてみたいと考えております。
目の前に着物があると、クリアーな見立てができるかと思うもので、その際にはご面倒でもご自身の着物をお持ちいただきたいんですね~
帯〆帯揚げも添えてコーディネートしてみると、新しい発見が見つけ出せるかと思います。
ご理解をいただけるものではないかもしれませんが、私の仕事と向き合いたいと考え取り組みでみました。
ここからが本当の私の日記です。
今日、関西方面の方から、着物のお見立ての相談がお電話で届きました。
卯月展の期間中に店にお越しになられるとのことでした。
その方は何の前触れもなく私の店を訪ねてくださった方で、満足できる商品をご紹介できずに、無駄足を使わせてしまったことに後悔が残る出会いでした。
確か一年近く前のことだったと思います。
その方からのお電話だっただけに、とても嬉しくてね~
私の店に興味を持って県外からお越しになられる方が時々あります。
なにがしかのお買い物があるときもあれば、世間話で終わることもありましが、リピートーなるケースは極めて少ないのが現状です。
素敵な出会いがあっても、生かしきれないもどかしさのようなものがありましてね~
遠い距離を埋める難しさを味わっています。
そのようなことを感じていた折だっただけに、もう一度、私にチャンスをいただける人が現れて、言葉では言い尽くせない喜びと責任のようなものを感じました。
こんどこそ期待を裏切ることがあってはなりません。
何を目的としているのか、具体的なお話をお聞きすることができたので、お応えできる環境を整えたいと思っております。
初めての見立てというものは、とても気を遣うものです。
だけど、これが私の仕事で、このハードルを越えていくことがこの店の存在価値を高めることだとだと自覚しています。
緊張が走るでしょうが、自分を見失わないように心を交わしたいです。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

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