オリジナル加賀友禅染帯の「楽器柄」ができあがりました・その過程の中で学んだこととは・・・

♥ 私のおひざ元である加賀友禅を生かして、楽しい帯が作れなら、新しい市場が開拓できるのではないか?

数年前からそのような事を考えていた私は、ある機会に、商工会の職員に「私の夢物語」を話したことが切っ掛けで、応援するからチャレンジしてみてはどうかと背中を押されましてね~

確か今年の5月頃だったかと思います。

その時、何気なく話したことが私を本気モードにさせてくれるものがあって、加賀友禅で染帯作りたいと思う気持ちが、数かけ月後には新たな道を探り始めていました。

それが7月のことです。

過去にオリジナル商品を何度か作ったことがあり、それは染め上がった着物を見て、私が指示した色で地色を変えて染めたり、模様の配置を変えて染屋さんに作っていただいたもので白紙の状態から図案を起こして作ることは初めてのこと。

いってみれば一からの物作りはまったくの素人で、構想を形にする難しさの壁が大きく立ちはだかりましてね~

右往左往する日々が続きましたが、どうにか一点、念願の染帯を作り上げることができました。

DSC_0048osizinarukagayuuzennsomeobi.JPGその商品がこちらです。

これを染められたのは、加賀友禅作家「本弘美」さんといって、初代・由水十久(ゆうすいとく)先生の元で修行された50代の方で、今回、大変お世話になった男性の作家さんです。

DSC_0024someobinozuann-11.JPGその帯の原案となった図案がこちらです。

これはお太鼓の模様になりますが、ここに至るまでに8~9パターンの図案を描いていただきまして、本さんに大変ご迷惑をおかけしてしまいました。

DSC_0025someobinozuann-1.JPG

そしてこちらが腹の部分になる図案でした。

この図案作りに苦労させられるところがあって、一時は新しい帯作りを諦めようかと思ったくらい、どのような模様を作ったらいいのかを迷いましてね~

そして最後にたどり着いたのが、次女が中学生時代に作ったウクレレを生かした帯でした。

どうしても11月いっぱいに染め上げなくてはならない事情もあって、一部図案を変えて描いていただいたものです。

DSC_0041o-da-meidokagayuuzennsomeobi-1.JPGその過程のなかで見せていただいたのが、塩瀬の白生地に描かれた地色が染まっていない状態のものです。

DSC_0045orizinarukagayuuzennsomeobi.JPGそして私が指定した地色で染め上がってきた完成品の染帯です。

DSC_0047orizinarukagayuuzennsomeobi.JPG腹の模様はこちらになります。

こんなにも苦労させられるなんて思っていなかっただけに、この出来栄えよりも間に合って良かったと思う安ど感でホットさせられています。

一部、地直しといって直さななくてはならない個所があり、その修正に出ていますが、この店のオリジナル加賀友禅染帯として着物コーディネートできる日はそんなに遠くありません。

その時には、この帯にタイトル名を付けてご紹介したいと思っています。

今回の一連の作業を通して、物作りがいかに大変なことであるを教えられましたが、この経験から学んだことは、構想を図案に変えていくプロセスを勉強することができたことが大きな収穫だったように思います。

この経験を生かして次の作品にチャレンジしたいと考えています。

私のわがままで心労を与えてしまった本さんには心から感謝したいです。

ありがとうございました。

さて、この作品がおしゃれな帯として認めていただけるかがこれからの大きな関心事で、販売価格も含めてお客様のご意見も聞いてみたいと思っています。

私としてはお若い人にも手描き加賀友禅を気軽に締めていただきたいと考えるところがあって、リーズナブルなお値段で発表するつもりで、また、ご希望がれば、地色や図案を変えてお作りすることもできるので、そのことを広く着物愛好家に呼びかけてみたいと考えているところです。

私の夢物語はほんの少し踏み出しただけなのに、和装業界の発展のためにも志を持って何があっても加賀友禅で帯を作れたら素敵でしょうね~

その為にも皆様のご意見をいただきたいし、温かな目で見守っていてください。

物作りのコツを掴むまで苦労させられるでしょうが、この夢を育ててみたいです。

どうか気軽にご意見をお寄せいただけると嬉しく思います。

それでは今日はこれにて・・・
お休みなさい。

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