加賀友禅が苦悩する様子に語りかけるものとは・そして妻の月命日と娘たちの活躍

   今日は比較的お客様の多い一日で、春が近づきつつあることを感じさせらる2月最終日。

CSC_0007furosikiko-na-.JPG娘たちが演出した風呂敷コーナーのディスプレーも終えることができて、新しい月に望みを託したいと考えていますが、娘たちの努力もありまして2回目の風呂敷の包み方レッスンの定員も埋まり、風呂敷の動きも良かったように思っています。

日々仕事をしていて、目的を行動に移し創意工夫しながら事を推し進めていくことの意味を学ばせてもらいました。

何の仕事も受け身であってはならないし、どんなに厳しい時でも誇りと情熱を失ってはならないと、自分に問いかける2月だったかもしれません。

それでも結果が伴なわないのが和装業界かもしれません。

IMG_0614sinnbunnkizi.JPG今朝の地元新聞に「加賀友禅 建材に活路」という記事が大きく紙面を割いていました。

その記事を読むと、バブル期以後、景気低迷が続き加賀友禅の生産数が激減していて、新しい販路を建材として生かし、新しい加賀友禅のファンを取り込む切っ掛けにしたい旨のことが書いてありました。

この記事を読んで思うことは、加賀友禅作家さんの落款登録も200人を超えていたものが170人近くまで減少していて、着物に対する価値観の変化の中で伝統の技を守り抜く難しさを感じています。

私たち着物専門店はその窓口になっている訳ですが、お客様のニーズに応える価格帯と伝統の手作りの技に開きがあって、その距離を埋められない歯がゆさに苦しめられます。

それでも本物を伝えていく担い手でなくてはなりません。

時代は業界に様々なことを投げかけ迷い道を誘うものになっていますが、誇りと情熱を持って、日々、創意工夫を忘れずに行動するところに店の価値があるとしたら、その生き方に憧れを持つものです。

理想論かもしれないが、私には解りやすくて納得できるものになっています。

IMG_0626ohakamairi.JPGそして今日は妻の月命日でした。

吹く風は冷たく一人寂しくしているのかと思っていたら、誰かが来ていた様子でユリの花が添えてありました。

どれだけ時間が過ぎても忘れないでいてくれる人がいるって幸せな妻です。

妻はどんな時も私の心の中で生きていて、毎朝仏壇に手を合わせて、ひとり言のように呟いていますが遠くからハラハラして私を見ているのではないでしょうか。

孫の成長も気になっていると思いますが、お母さんがいないぶんしっかりしていて私までもが助けられています。

息子夫婦も自立しはじめて、みんな立派な社会人になってくれたことを喜んでいるものの、何が起きるか分からないのが私たちの世界です。

どうか運を味方に付けてやってください。

それができるのはお母さんです。

頼りにしていますよ・・・

つかの間の再会でしたがスッキリしました。

そして明日は京都出張の日です。

1・2月の状況を見ていると無理な仕入れができないことを肝に銘じて、心のリセットを図りたいと考えています。

お客様から刺激をいただくことも大切ですが、同業者から情報をもらうことも私のエネルギー源になっていて、翌月の店作りに生かせるものを手に入れてまいります。

それではこれにて・・・
お休みなさい。

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