夕方になると仕事帰りのお客様がお越しになられ、ざわざわとする時間帯がありましたが、夏場を前にして来客数が伸びないことを気にかけております。
この時期になるとにわけにゆかたを採り上げるショップが増えていて、競争が激しくなっていることも考えられるのかもしれません。
仮にそうだとしたら、他店との差別化をどのようにしてアピールするかですが、情報発信の中で、品質のこだわりや目利きの違いも含め、和装のおしゃれに必要な引き出しを多く持っていることを伝えていくことではないかと思っています。
しかしそれだけでは足りません。
信頼と安心の裏付けがないと、和装に興味があっても気にかかる店に近づくことはできません。
特に路面店になると、初めての店は寄りにくいもので、お客様からしてみれば、呑み込まれてしまう恐怖感があるのでしょう。
またもやこのような話題になってしまいましたが、月末になると仕入れ先が店に寄ってくださるのですが、今日も2件の京都の仕入れ先が来ていて、全国的に着物専門店へお越しになられるお客様が少なくなっているそうです。
そのような話を様々な角度から聞かされる訳ですが、私が、「何がそうさせているのか?」と問いかけると、「時代の流れなんでしょうかね~」との答えしか返ってきません。
それは赤旗を振っているとしか言いようがなく、実にもどかしいものがあります。
そこで私の実体験から、呉服店を取り巻く外部環境の変化の中で着物を断捨離される人と、着物に憧れを持つ人とがハッキリ色分けされていて、憧れを持っている人は、着物を手にする選択肢が広がっているものの、プロの手を借りたいと考えている方が沢山潜んでいることを話させていただくのです。
そこにターニングポイントがあるように思えてなりません。
だって、着物愛好家であっても着物を知らない人が山のようにいるんですもの・・・
その意味でも、チャンスだと捉えられる寛容な心で「絞り込み作戦」とても言いましょうか、強みをアピールしながら相性の合うお客様を探すことが大切だと思えるのです。
例えは正しくないかもしれませんが、ギクシャクした夫婦が「阿吽の呼吸」が取れるまでには時間がかるものです。
もしかしたら、お客様との関係もそれと同じかもしれません。
どんなに小さなことでも、真摯にお客様と向き合うことから始めないと何も変わらないのでしょうね~
さて今日は、男性のおしゃれに欠かさないアイテムの一つでもある角帯をここにアップしてみました。
その画像に、レトロ感のある2枚歯の桐下駄も添えて、男性のゆかたの装いをイメージしたものです。
色合いがおしゃれでしょう~
角帯にも素材によって、硬くて結び辛いものや、緩んでくるものや滑るものなど、見かけでは判断しにくいものがありますが、締め心地は価格と比例するものがあります。
特に絹物は締めれば締めるほどに体に吸い付くような柔らかさが増すもので、着崩れを少なくするものがあるんですよ。
それは帯結びがしやすいことを意味するものです。
ここに紹介させていただいた角帯は博多織の品質の優れた品で、無地感の織り方に男気を感じていただけるのではないでしょうか?
それは素材のこだわりや織り方に止まらず、絹の艶(つや)と色合いのおしゃれ感を楽しめるものがあります。
帯の長さは416㎝あり、帯幅も9.5㎝と少し広めに織られていて、体格のある人に不足するものではありません。
男物の帯って、一本あればゆかたや着物にも合わせることができますし、それに一生使えるだけに納得できるものを手にしたいものです。
そんな想いを伝えたくてスポットを当ててみました。
それではこれにて・・・
お休みなさい。