今日も頭の中は忙しくしていて、10月の神無月の会で採り上げる結城紬展の「本場結城紬」と「石下結城紬」の違いを少しでも理解していただくために、以下のような文でまとめてみました。
結城紬の入口となるものではないかと思っております。
着物の多くは、繭から直接糸を引き出した生糸(きいと)を使っていますが、結城紬は繭から真綿に作り替えてから、糸を紡ぎ、その糸を織れる糸に仕上げて織った着物です。
昔は日常の着物でしたが、だんだん名声が高くなり、本場結城紬は昭和31年に「重要無形文化財」、昭和52年には「伝統的工芸品」に指定されるまでになり、まさに、紬の王様と言われるまでになりました。
その産地でもある結城地方は鬼怒川(きぬがわ)により農業で開けていて、土地の条件が桑にも適していることから、桑の葉が蚕(かいこ)の餌(えさ)になる養蚕(ようさん)が盛んだったようです。
その鬼怒川沿いには、結城市から南に車で50分くらいに距離に位置した、石下という土地でも昔から結城紬が織られています。
本場結城紬と同じく真綿糸から織られた結城紬ですが、着物になるまでの工程が異なることから、業界では「石下結城紬」と呼んでいるものです。

石下結城紬
それは、お手頃な価格帯の結城紬で、本場結城紬とブランド名を分けて流通されているものです。
私の解釈になりますが、本場結城紬は昔からの道具と手仕事の技で時間をかけて織られた紬で、石下結城紬は合理的な技法で仕上げられた紬だと考えております。
その違いは、手に触れてみて分かる着物だと思っておりますますが、どちらも味わいの深い紬であることだけは確かです。
会は10月21日(土)から24日(火)までの4日間となるので、是非とも覗いてみて下さい。
それではこれにて・・・
お休みなさい。

はじめまして。きものふくしま店主福島正弘です。
石川県、金沢市のお隣の白山連峰が見えるところで着物と和雑貨を販売しております。
着物和装に携わって約40年。県内外問わず、全国の着物ファンの方々から様々な相談を受けております。
店主の紹介をさせていただきます。
昭和30年、福井県に生まれる。 昭和48年に京都の染屋で修業を積み、その後昭和51年に石川県の呉服店へ勤務。着物の世界に触れながら「いつか自分のお店を持ちたい」という夢を抱き続け、昭和61年に 「きものふくしま」 を創業しました。
創業当初は無店舗での経営からスタートし、10年目に念願の店舗をオープン。以来、着物ファンを増やすことを使命に、お客様とのつながりを大切にしてきました。
- 情報発信への取り組み 25年前から四季を楽しむ情報紙『あ・うん』を毎月発行。 20年前からは毎日ブログを更新し続け、新しいお客様との出会いを広げています。
- 技術と経験 約40年にわたり呉服業界で培った確かなコーディネート力には自信があります。お客様一人ひとりの個性を引き出し、着物をより身近に楽しんでいただけるよう努めています。
「きものふくしま」は、着物を通じて人と人を結び、四季の彩りを楽しむ暮らしを提案し続けています。
- 法人番号: 8220002000118
- 法人名: 有限会社きものふくしま







